DISCASレビュー

カッツ
2025/10/14 08:11

美しい絵の崩壊

評価が大きく分かれる作品だが、私はいいと思う。若く美しい二人の母親と、それぞれの息子たちとの関係を描いた物語は、静かでありながら挑発的で、観る者に複雑な感情を呼び起こす。
登場人物たちは皆、美しく、そしてどこか儚い。海に浮かべた艀の上で、4人が日光浴をするシーンは特に印象的で、まるで時間が止まったかのような静寂と、彼らの関係性の微妙なバランスが映し出されている。
この作品は、倫理や常識の枠を超えて、人間の欲望や愛情のかたちを問いかけてくる。美しい映像と抑制された演出が、物語の繊細さと危うさを際立たせている。
 

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