SF火星の謎/アストロノーツ
SF火星の謎/アストロノーツ
1971年 アメリカ 劇場未公開
スタッフ 監督:ロバート・マイケル・ルイス 製作:ハーヴ・ベネット 脚本:ロバート・S・ビヘ
ラー、チャールズ・R・キューンストル、ジェラルド・ディペゴ 撮影:アルリック・イー
デンス 音楽:ギル・メレ 編集:レス・グリーン、ジョン・カウフマン
キャスト モンテ・マーカム、スーザン・クラーク、ジャッキー・クーパー、ロバート・ランシング、
トム・ハリック、リチャード・アンダーソン、ウォルター・ブルック、ジョン・ラプトン、
ロレッタ・レバーシー、ジェームズ・シッキング ほか

宇宙飛行士ランドルフは、火星で起きた謎の遭難事件で姿を消してしまう。彼の替え玉として用意されていたエディーは、NASAのアンダーソンの命令によって妻ガイルの元でランドルフとして生活を始めた。しかしガイルは、夫ではないのではないかと疑い始める。果たして火星で一体何が起こったのか? そして事件は闇に葬られてしまうのか?
この作品は劇場で一般公開された作品ではなく、1970年代以降に多数製作されてきたテレ・フューチャー、つまりテレビ映画です。宇宙でのシーンは宇宙飛行士が不鮮明な映像のなか、宇宙服の不具合が原因かと思われる整備ミスでじわじわ死んでしまうシーンのみで、あとはすべて人間ドラマだけで押し切ってしまう映画です。火星で謎の死を遂げた宇宙飛行士の身代わりとなった男 「エディ・リース」と彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は SF映画史上屈指の「意外性」を見せてくれる異色作であります。悲劇の香りを匂わせつつ「結論」を抽象化する事によって 他のSF作品とは異なる形で 鑑賞者の想像力を刺激している点も見逃せません。まさに「人間模様重視系SF」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。