カッツ
2025/10/28 07:37
卍 1964年版
『卍』には1964年版と1983年版の2つの映画化があるが、私が観たのは1964年版である。1983年版も評価が高いと聞くので、ぜひ観てみたいと思っている。
1964年版は、若尾文子と岸田今日子が主演を務め、当時はまだタブー視されていた女性同士の愛を、繊細かつみずみずしく描いた傑作である。
若尾文子や岸田今日子の直接的な裸身は映されていないものの、身体の輪郭や仕草、視線の交錯などから、観る者の想像をかき立てる場面が多く、官能と心理の揺らぎが巧みに表現されている。
また、舞台となる京都の邸宅や調度品を通して、当時の富裕層の優雅な暮らしぶりが垣間見え、物語に美的な深みを添えている。
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