DISCASレビュー

007／ノー・タイム・トゥ・ダイ

サントラ（2021年）

作曲：ハンス・ジマー

ダニエル・クレイグ・ボンド最後の旅を、史上最も重く、最も美しく、最も“別れの音”で描き切った完結神盤。

神トラック

•  「Gun Barrel」← 伝統の銃口シーケンスをジマーが超低音で現代化

•  「Matera」← イタリアの石畳を走るバイクチェイスで全身震える

•  「Cuba Chase」← ハバナの夜間チェイスで狂気大行進

•  「No Time to Die」 – Billie Eilish（主題歌。アカデミー賞®歌曲賞受賞の切なさMAX）

•  「Final Ascent」← サフィンの島へ向かう階段の静寂で胸が締め付けられる

•  「We Have All the Time in the World」← ルイ・アームストロング名曲をジマーが再構築（ボンドとマドレーヌの別れで完全崩壊）

•  「The Name’s Bond… James Bond」← 最後の「俺はボンドだ」で世界が終わる

•  「Jamaica」← ジャマイカの海と夕陽で静かに号泣

•  「Poison Garden」← サフィンの庭園の不協和美

ジマーが「007テーマ」を極限まで薄く伸ばし、まるで“死にゆくボンド”のように描いた奇跡のスコア。

特に「Final Ascent」→「We Have All the Time in the World」の連続は映画館で観た人は全員「これがクレイグボンドの終わりだ…」と泣き崩れた伝説です。

イタリアの石畳、ハバナのネオン、サフィンの島、毒の庭園、最後の「彼女たちを守れ」…全部脳内6時間版で完全再生されます。

ダニエル・クレイグ・ボンドの“完結”にして、永遠の名盤です。

ティッシュ3箱必須。

今すぐ再生して「The function of man is to live, not to exist.」と呟きましょう。