DISCASレビュー

ショーン・コネリーが元弁護士役を演じる『理由（わけ）』は、冤罪をめぐるサスペンスドラマ。物語の前半では、悪徳警官によって将来有望な黒人青年が少女強姦殺人の犯人に仕立て上げられ、死刑判決を受ける。これに疑問を抱いた元弁護士が、真相を追い冤罪を晴らすために動き出す。
青年は刑務所の中で真犯人の存在を突き止め、再審の末に無実が証明される。ここで物語は一件落着かと思われるが、実はすべてが巧妙に仕組まれた偽装工作だったことが明らかになり、後半は予想を覆す展開へと進んでいく。正義とは何か、真実とは何かを問いかける、重厚な作品である。ショーンコネリーが鬘を被らずに出ている。これはこれでかっこいい。