警察署長ジェッシイ・ストーン 訣別の海
【ジェッシイの孤独とルーサー巡査(スーツケース)の覚醒】
(2007年・米・89分・TV映画)
監督:ロバート・ハーモン
原題:JESSE STONE: SEA CHANGE (大きな変化の意)
原作:ロバート・B・パーカー『ジェッシイ・ストーン・シリーズ』の第5作目
前作『湖水に消える』では、ルーサー・シンプソン巡査(ニックネームはスーツ/コール・サダス)が銃弾を受け意識不明になっていた。本作の冒頭では、まだ意識不明のまま。
また、ジェッシイ・ストーン(トム・セレック)の良き理解者である婦人警官のモリ―(ヴィオラ・デイヴィス)は妊娠のために署を去り、代わりにローズ・ギャモン(キャシー・ベイカ―)が配属になっていた。より小説のキャラクターに近くなっているそうだ。警官のデアンジェロ(ヴィット・レッザ)がジェッシイに好意的でない態度をとるのは、警察署長の椅子を狙っていたせいらしいことが今回で分かった。
ジェッシイは未だに元妻への未練を断ち切れず、毎晩のように電話で会話していた。ところが、交際中の男性がいる元妻から電話はしないでと言われてしまう。ジェッシイのカウンセラーのディックス医師(ウィリアム・ディヴェイン)は、ジェッシイの飲酒量を減らすには酒を忘れるくらいに没頭するモノが必要であると言い、過去の未解決事件を調べてはどうかと提案する。
そこでジェッシイは、彼がパラダイス署に来る前の未解決事件から「銀行員殺害事件」を再調査してみることにした。
その事件というのは、お金と共に連れ去られた女性銀行員が殺害されて浜辺に埋められるという凄惨な事件だった。この再調査には、ローズ・ギャモンがジェッシイの相棒として付き添った。何故なら、事件当時に彼女は現場を見ていたからだ。
いつもの如く、レイプ事件が並行して起きており、その事件においてもジェッシイはローズに任務を与えるのだった。
物語冒頭は、モリ―がいない上にスーツは意識不明という状態で、署内の空気は重苦しく淀んでいた。ローズについても未知の部分が多く、観ていても戸惑いを感じてしまった。
妻から電話を禁止されたジェッシイは、夜中にモリ―に電話する。そして、ジェッシイを心配した彼女は、ディックス医師やヒーリー警部に密かにサポートの依頼をしたようだ。
パラダイスの住民の一人(老婦人)からは、ブラームスを聴くと気持ちが落ち着くとアドバイスされ、何でも一瞬にして知れ渡る小さな町のお節介のような親切に接するのだった。
ジェッシイはモリーの言いつけを守り、毎日スーツを見舞い、ベッドの傍らで本を読んでやっていた。ジェッシイは、ふと思いついて、10年間昏睡状態にあったオーストラリアの男性が目を覚まし、「カプチーノを下さい」と言ったというエピソードを話して聞かせた。
果たしてその後、「カプチーノを下さい」と言ってスーツが目覚め、看護師を驚かせていた。(笑)
パラダイス署に復帰したスーツは、警官の「勘」というものに覚醒し、ジェッシイを驚かせた。
連続モノなので過去作の登場人物も再登場する一方、パラダイス署の雰囲気も少しずつ変わりつつあるようだ。相変わらず、女性にモテモテのジェッシイ。
今回は、重要参考人の愛人シビル役でショーン・ヤングが出演していた。
モリ―に代わってローズがジェッシイのサポート役を務めるようだが、ゆったりとしたテンポで繰り広げられる事件およびその解決と様々な人間模様が楽しみでもある。ディスカスで観ることが出来るのは、あと1作のみだ。
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もう何年も前のことですが、かずぽんさんから溝口健二監督作品をご紹介いただき、「雨月物語」や「山椒大夫」をはじめ、溝口作品を次々と観ることに繋がりました。
又、ドラキュラーのシリーズやSFホラー作品の数々など、かずぽんさんにお勧めいただいた作品は数え切れず、本当に感謝しています。
それが今、及ばずながらのご紹介によって、ジェッシイ・ストーンのシリーズを観ていただけるようになりました。
長いお付き合いの証ですね。
作品の情報共有のみならず、多面的な視点から感想をお聞きできて光栄です。
あと1作、心待ちにしています。