
実話だから面白い!
香港二大トップスター
20年ぶりの共演

監督:フェリックス・チョン
2023年 香港・中国
時間:126分
なんとこれ、実話
実際の事件「佳寧案」を元に描かれています。
トニー・レオンとアンディ・ラウと言えば誰もが思い浮かべる傑作『インファナル・アフェア』シリーズ潜入捜査ものの金字塔と言っても過言ではない。この作品からもう20年かぁ(遠い目)
トニー・レオン劇場
久しぶりの共演!ではありますが、正直言って完璧なる『トニー・レオン劇場』です。日本のバブル期も狂っていたけれど、この香港狂気時代もなかなか絢爛豪華。まやかしのような人が一夜にして富豪になる。その実体の無さが煌びやかで、非常識すら楽しんでるような、人々の業が渦巻いていた。その筆頭が、トニー・レオン演じる程一言(チン・ヤッイン)。

もう成金感満載。野心家でありながら、どこかチャーミングで掴みどころがない。このキャラクターだからこそ、どうなっていくのか先がわからず、最後まで行く!相対する真面目な捜査官は劉啟源(ラウ・カイユン)にアンディ・ラウ。

こちらも言わずと知れたスター、アンディ・ラウですが、さすがにトニーの強烈キャラの前では、若干薄まってしまう。それでも最後まで追い詰めて行き、逆に窮地に晒されたアクションなど、見どころはキッチリ抑えてくる。そして、激渋イケメンなのは間違いない。
紅一点、秘書で嘉文世紀(グループ)の名義上の代表でもあった張嘉文(チュン・カーマン)に、シャーリーン・チョイ。

香港の80年代の空気感や、ファッションも含めて楽しめる。特にこのカーマンのファッションは出るたびに楽しめるだろう。
株式市場シーンが楽しい
どうやって成り上がるのか。それはわかりやすく言えば裏で皆が手を組んで、株価を上げて実態のない価値を吊り上げていくもの。名前だけならわかる「インサイダー取引」「違法リベート」、分かりやすい賄賂など。怪しくても今だけ、その甘い汁にあやかろうとする人々が、群がってくる。

その刹那的な場面なのだが、あえてお祭り騒ぎの様相にしていて、まるでミュージカルのよう。この作品の意外性と面白さは、見た目以上に音楽のチョイスだ。テーマ曲のBOYS TOWN GANGの「君の瞳に恋してる」は耳に残る事間違いなし。また、マネーゲーム作品といえば、どうしてもレオナルド・ディカプリオ主演の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』が思い浮かびますが、こちらはドラッグが無いのが大きな違いだろう。また、誰がヒールで誰がヒーローかもわかりやすい終盤の展開は、成金のチンに感情移入したか、捜査官ラウに思い入れがあるかによって、二分される。トニーレオン劇場で惹きつけられた人は、つい逃げ切る事を願うだろう。しかし、正義のラウ捜査官派なら、裁判シーンでジレンマを感じるだろう。台詞にも出てくるのだが、勧善懲悪を一筋縄では描かないのは、実話ならでは。

実話ベースだと、全体的に淡白な展開になりがちだ。そこを音楽とミュージカルばりのバブリー表現で盛り上げている。大詐欺師を中心に香港の古き良き、まやかしの世界を堪能しては、いかがでしょうか。

『ゴールドフィンガー 巨⼤⾦融詐欺事件』
監督・脚本︓フェリックス・チョン『インファナル・アフェア』シリーズ(脚本)、『プロジェクト・グーテンベルク 贋札王』(監督)
プロデューサー︓ロナルド・ウォン
エグゼクティブ・プロデューサー︓アルバート・ヤン、ジェン・ジーハオ、アレックス・ヤン
出演︓トニー・レオン、アンディ・ラウ、シャーリーン・チョイ/サイモン・ヤム、カルロス・チェン、マイケル・ニン、フィリップ・キョン、アレックス・フ ォン、タイ・ボー、チン・ガーロウ
2023 年/⾹港・中国/カラー/シネマスコープ/5.1ch/原題︓⾦⼿指/英題︓The Goldfinger/126 分/G/字幕翻訳︓神部明世
©2023 Emperor Film Production Company Limited All Rights Reserved
提供︓カルチュア・エンタテインメント、博報堂 DY ミュージック&ピクチャーズ
配給︓カルチュア・パブリッシャーズ
宣伝︓スキップ
公式サイト︓https://www.culture-pub.jp/goldfinger
公開表記︓2025 年 1⽉24⽇(⾦)TOHO シネマズ⽇⽐⾕ほか全国公開
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投稿を表示高評価だったので気になってました。観に行ってみようと思います。
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投稿を表示予告編だけで興味がバク上がりしました😅早くレンタル化されないかなと思いました😉本当は映画館鑑藍がベストですが人混みが苦手なので残念です😅