DISCASレビュー

かずぽん
2026/01/24 10:18

おかしなおかしなおかしな世界

【大きなWの字の下に】

 

(1963年・米・160分)
監督:スタンリー・クレイマー
原題:It’s a Mad,Mad,Mad,Mad World

DVDプレーヤーが壊れたのかと思った。だって、音楽は聞こえるのに画面は真っ暗なままなんだもの。何度かディスクを入れたり出したりしながら、ヤケクソでそのままにしていたら、やおら、可愛いアニメーションみたいなオープニングとなった。ソール・バスのデザイン!いっぺんに楽しくなった。

冒頭。(場所は、どこかのハイウェイ?)一台の車が無謀な運転で次々に車を追い越して行く。危ないなあと観ていると、案の定、その車はカーブでハンドルを切り損ねたのか崖下に転落してしまった。先刻、その車に追い越された数台の車の運転手たちが心配そうに谷底へ様子を見に行くと、転落した車の運転手は瀕死の重傷。
その男はスマイラー・グローガン(ジミー・デュランテ)という名前で、逃亡中の強盗犯だったのだ。その彼が死ぬ直前に「35万ドルをサンタ・ロジータの公園の大きなWの字の下に隠した」と言い残したのだ。
冒頭のこの男の告白が本作のドタバタ劇の発端になるのであるが、臨終を見届けた男たちは「どうせ死に際の血迷いごとさ」と何食わぬ風を装いつつも、結局お宝目指して我先にと例の公園までデッドヒートを繰り広げることとなった。

癖の強い登場人物と同乗者たちをご紹介。
・歯科医のメルヴィル・クランプ(シド・シーザー)は、新妻のモニカ(エディ・アダムス)と新婚旅行の途中。
・引っ越しトラックの運転手レニー・パイク(ジョナサン・ウィンターズ)
・ラッセル・フィンチ(ミルトン・ルーニー)と妻エメライン。エメラインの母親のマーカス夫人(エセル・マーマン)
・デコボココンビのディン・ベル(ミッキー・ルーニー)とベンジー・ベンジャミン(バディ・ハケット)

一方、スマイラー・グローガンを何年も追っていたカルペッパー警部(スペンサー・トレイシー)は、彼らの行動を追跡・監視しながら35万ドルの隠し場所を探る作戦に出た。
このカルペッパー警部は、市民からは信頼されている善い警官だったはずなのに、市長や警察署長、それに奥さんや娘からは冷たくされていて、好からぬ考えを持ってしまったらしい。
この警部や先程の35万ドル争奪戦の面々にしても、今まで普通に犯罪とは無関係に生きてきたと思うのだけど、お金って怖いってハナシ。

と言っても、彼らの「サンタ・ロジータへの道」は珍道中だった。欲に駆られた人間の言動といったら!!
呆れるやら失笑してしまうやら、(大・中・小)織り交ぜた笑いの波の連続だった。
中でも女優魂というか根性を感じたのは、マーカス夫人役のエセル・マーマン。娘の夫に嫌味を言ったりウザイ存在だったけど、スカートの中が見えてしまいそうなのもお構いなしのドタバタぶりだった。(勿論、白の膝までのスパッツを履いて対策していた。)新婚のクランプ医師夫妻のエピソードで思わず声を出して笑ってしまったのが、店内で花火が次々に点火して爆発したシーン。他にも可笑しいシーンはいくつもあったのに、何でこのシーンで笑ってしまったのか、ちょっと意外。

そう!肝心の「大きなWの字」は、遺言どおり直ぐに分かった。なのに、劇中の彼らは気づかない。それがどんな「W」なのかは観てのお楽しみということで・・・
ピーター・フォークがタクシー運転手役で登場した時、ちょっとテンションが上がった。(笑)彼が刑事コロンボで有名になるのが本作の5年後らしい。
35万ドルを見つけた後も物語はまだまだ続く。最後は皆で入院するハメになるんだけど、喜劇の原点・要素が沢山詰まった作品だと思う。

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1 件の返信 (新着順)
趣味は洋画
2026/01/24 18:52

先日、1月15日をもって投稿締め切り云々のことを書きましたが、
Discover us事務局に問い合わせすると、「ストーリー」と「DISCASレビュー」のカテゴリーでは、まだ投稿を受け付けているとの回答でした。

なので、暫くは可能なようですね。


かずぽん
2026/01/25 00:31

問い合わせてくださったのですか?ありがとうございます。
私は、他の方のレビューが投稿されているので、ダメ元で投稿してみました。
他の方のDISCASレビューを拝読して、面白そうと思った作品をディスカスにリストインしています。そのせいで又々、リストが大変なことになっていますが、メモ代わりです。(笑)