2025年に観た映画(42) 「レッド・ツェッペリン:ビカミング」

当時は“ハードロック”という形容詞しか存在しなかった。当時からヘヴィメタルというカテゴリにツェッペリンが位置付けられていたというWikiの説明には異論を唱えたい。ディープ・パープルからレッド・ツェッペリンへ。ロック好きな高校生はそんな流れでこのバンドの洗礼を受けていた。
やっぱり最初は「Ⅱ」でした。うわ、スゲェ!となってこの最強バンドのアルバムがあっという間にレコード棚に並んだ。
私がリアルタイムで購入したアルバムは高3の夏に発売された「In Through the Out Door」から。
ロッキング・オンとロッキンfも本棚に並んだ。ロッキング・オンの投稿を読みながら、ロックが世界も自分も変えられると本気で信じていたし、ロックに勝手に過剰な期待を背負わせていた。渋谷陽一、岩谷宏、松村雄作の創刊メンバー3氏の記事を何度も読み返した。そこに四本淑三という若き投稿者の刺激的な記事が加わり、十代の私の精神構造に多大な影響を及ぼしてくれた。だから今でも佐野元春さんが「僕たちは坑道のカナリアでありたい」といったメッセージを発しているのを聞くとうんうんと頷いてしまう。
21世紀に入って神格化した感のあるこのバンドの生い立ちと成功までの道のりを、当時の映像とメンバーの生の声だけで構成した本作。私にとっては高2の夏、クラスメイトの中村君に勧められて衝撃を受けた「Ⅱ」が大成功を収めるまでの、彼らの物語。メンバー自身が当時を振り返りながら、その語り口から各々のキャラクターと関係性が浮かび上がる。選りすぐりの貴重な演奏シーンにも痺れました。彼らが影響を受けた先達の中にも一緒に仕事をしたミュージシャンの中にも、一切ビートルズが絡んでこないのが実に興味深かった。なんでIMAX上映ばかりなんだと思っていましたが、久し振りに良い音で彼らの曲を聴けて幸せでした。
渋谷陽一さんによるこの作品のレビュー記事を読めないのが残念無念です。謹んで心よりご冥福をお祈りいたします。
№42
日付:2025/9/27
タイトル:レッド・ツェッペリン:ビカミング | BECOMING LED ZEPPELIN
監督・共同脚本:Bernard MacMahon
劇場名:109シネマズ湘南 シアター10 <IMAXレーザー>
パンフレット:あり(¥990)
評価:6






- INTRODUCTION
- SYNOPSIS
- ABOUT THE CAST - LED ZEPPELIN
- 純度100%のロックの衝撃 山崎洋一郎(ロッキング・オン)
- PRODUCTION NOTES
- 楽曲解説(作中のレッド・ツェッペリンの全楽曲、登場順) 大鷹俊一(音楽評論家)
- 史上最高のロック・バンドの原点を描いたドキュメンタリー 前むつみ(通訳/翻訳/ライター)
- TIMELINE
- CONVERSATION バーナード・マクマホン(監督)× アリソン・マクガーティ(脚本/プロデューサー)× ダン・ギトリン(編集)× ニック・バーグ(サウンドスーパーバイザー)
- ABOUT THE FILMMAKERS
- レッド・ツェッペリンのライブの魅力 西江健博(音楽ライター)
- SOUNDTRACK(全使用曲)
- FILM CREDITS

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投稿を表示ツェッペリンをヘビメタなんて、そんな奴、どうかしてるぜ~って感じです
最終上映でパンフが買えなかったんですが、買ったほうがいいですかね?
あの四人であのサウンドがどうやってできたのかが知りたかったですね。