DISCASレビュー

k.a
2026/01/19 07:50

グリーンブック

『グリーンブック』は、私にとって心が温かくなる最高の友情映画で、何度観ても優しい気持ちになれる作品です。1962年のアメリカ南部を舞台に、粗野で差別意識の強いイタリア系用心棒トニーと、教養深く孤独な天才黒人ピアニストのドクター・シャーリーが、凸凹コンビとして旅をするロードムービー。最初はトニーの無神経な言動にイラッとするけど、シャーリーの厳しくも公正な叱責と、トニーの家族思いの素朴さが少しずつ絡み合って、互いに影響を与えていく過程が本当に美しいんです。

特に印象的なのは、笑いと感動のバランスが絶妙なところ。トニーがフライドチキンを食べながら運転するシーンとか、シャーリーがクラシックを弾く姿とジャズのギャップとか、クスッと笑える場面がたくさんあって、でもその裏に人種差別の理不尽さがしっかり描かれていて、胸が締め付けられる。トニーがシャーリーを守るために体を張るシーンや、最後のクリスマスの手紙のやり取りは、もう涙なしには観られない。観終わったあと、なんだか人間って悪くないな、って思わせてくれるんですよね。

ヴィゴ・モーテンセンのトニー役は、ガサツだけど愛嬌たっぷりで最高だし、マハーシャラ・アリのシャーリーは静かな威厳と繊細さが共存してて、どんどん惹きつけられます。二人の化学反応がこの映画のすべてを支えていて、だからこそ実話ベースの友情がこんなにリアルに感じる。差別を「解決」したわけじゃないけど、個人レベルの変化が積み重なって世界が変わるかもしれない、という希望をくれるところが大好きです。

 

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