2025年に観た映画(33) 「F1/エフワン」

レーサーを主人公にした映画の劇場鑑賞履歴を振り返ってみたところ、バイクも含めると「ボビー・デアフィールド」「レーサー」「ウインディー」「カーズ2」「フォードvsフェラーリ」といった程度だった。私等の世代だと、ポール・ニューマンやスティーブ・マックィーンといったレース好きで有名だった俳優の主演作の存在も記憶に残っている。正直それほど興味を感じないジャンルなのですが、その昔バイク好きの会社の先輩が「汚れた英雄」を絶賛していたのを思い出した。いつか観てみたいです。
カーズ2(2011年)


「カーズ」の世界にスパイ物のエッセンスを盛り込んで、手も足も無い登場人物たちに派手な立ち回りと文字通りの"カーアクション"を披露させるジョン・ラセター監督の手腕に、もう脱帽です。
フォードvsフェラーリ(2020年)


レース・シーンの迫力は言わずもがな、マルコ・ベルトラミとバック・サンダースが手掛ける音楽がめちゃイカシていてテンション上がります。事実をドラマチックに脚色し、見応えのある作品に仕上がった。アカデミー作品賞にノミネートされたのも納得です。

最近は制作サイドに回ることが多いブラピの出演作はというと、数えてみたらこれが10本目。結構好きな役者さんです。特にお気に入りの作品は、「Mr.&Mrs. スミス」に「スパイ・ゲーム」。完全なる主役というよりも、ダブル主演の片割れ的な存在の方が彼の魅力が活きる気もします。
Mr. & Mrs.スミス(2006年)


PREMIERE誌のレビュー記事「殺し屋同士の仮面夫婦が繰り広げる、ゴージャスな痴話喧嘩の行方は…」って見出しの見事さに拍手を送りたくなりました。
スパイ・ゲーム(2002年)


かつての部下を救出しようとCIA本部内で繰り広げる丁々発止の情報戦。トニー・スコット作品の最大の魅力である“男気”が本作でも迸る。

いきなりいきなりツェッペリンの"Whole Lotta Love"と共に始まるもんだから、オジサンはこれだけでテンション⤴となりました。ブラピが「トップガン マーヴェリック」のジョセフ・コシンスキーと組んだ本作は、再び盛りを過ぎたロートルが奮闘するお話。
将来を嘱望されたかつての天才レーサーが、連戦連敗の弱小チームを建て直す為に再びF1の舞台に・・・とか、かつての自分を思い起こす跳ねっ返りの若手レーサーとの衝突とか、監督と主演がそれまでの作品のプロットを寄せ集めたというかかいつまんだかのような、見どころ一杯にしてオーソドックスにもほどがある展開。

日本でF1人気が最高潮だった時期に、セナとプロストの激しい鍔迫り合いや彼の事故死をライブで目撃した世代ですが、その当時とは隔世の感があるマシンの進化にも迫力のレースシーンにも見応え感じました。DOLBY CINEMA®とかで観たらもっと没入できたのでは。体に爆弾を抱えるソニーがF1の次にチャレンジする“レース”もまぁご愛敬。
そんな中でも本作の魅力の中心はやはりブラッド・ピットその人。トムさんといいブラピといい、同世代に勇気与えてくれるイケオジがいて、ホント励まされます。
過去の鑑賞履歴をよくよく見直すと、2001年に公開された「ドリヴン」なる作品も観ていた(まったく記憶なし)。シルヴェスター・スタローン主演作らしいのですが、このあらすじがまるで本作と似通っているのでした。

№33
日付:2025/7/20
タイトル:F1/エフワン | F1
監督:Joseph Kosinski
劇場名:イオンシネマ茅ヶ崎 screen3
パンフレット:どこもかしこも品切れ中 → ようやくゲット!(¥1,100)
評価:6

平均単価が¥990になりつつある昨今のパンフレットの中で、この内容であれば¥1,100は安いと思わせてくれる。
- イントロダクション
- ストーリー
- THE BEGINNER'S GUIDE TO THE F1
- インタビュー ブラッド・ピット
- 現代のハリウッド西部劇の命脈と“ラストカウボーイ”ブラッド・ピット 森直人(映画評論家)
- インタビュー ジョセフ・コシンスキー
- “ハリウッドのキング”が挑んできたレース映画の歴史と「F1/エフワン」 鬼塚大輔(映画評論家)
- インタビュー ダムソン・イドリス
- インタビュー ケリー・コンドン
- インタビュー ハビエル・バルデム
- キャスト
- 日本語吹き替えキャスト
- 「F1/エフワン」の舞台裏
- プロダクション・ノート
- スタッフ
