コンテンツスタジオ BABEL LABEL @虎ノ門広告祭
ご登壇
BABEL LABEL 代表・山田久人さん
企画プロデューサー・脚本家 畑中翔太さん(BABEL LABEL所属)
<2024〜25年>
・映画 7本、ドラマ 16本
「実際、世の中に作品を出すことはすごく難しい。ありがたいことだと。」
BABEL LABEL
2022年から一気にブースト。
制作会社から「コンテンツスタジオ」に。
2021年の対談
https://job.cinra.net/article/feature/babellabel-2/
①監督をコンテンツの中心に。
韓国のドラマ市場を例に。
体制として、サイバーエージェント入り。

制作会社がコンテンツに強くなれない理由は資本。
「投資をしていただければ、世界で活躍できるコンテンツつくれる自信がある」プレゼン、グループ入り。
受注型の制作会社ではなく、資本をもちつつ、自分たちでクオリティ高いものをつくっていく体制を整えた。
ドラマの総製作費1億以上かかる。しかも納品後に支払い。
製作費が気にならず、このコンテンツにはもっと張ったほうがいいと、クオリティを上げる努力をできる
「攻めに転じきった、守りは全くやめて、攻める体制に」
②Netflixとの戦略的パートナーシップ。
お金があっても、次はどんなコンテンツをつくっていくか。

「世界に行くしかないと思った。」
予算の壁を打破するのはNetflixとタッグを組むこと。コンテンツスタジオとなったとき、すぐにプレゼン。
そして、5年というパートナーシップを結んだ。
・圧倒的マーケティング力
Netflixに企画を出し始めてから、ただ面白いだけではない世界に通用するコンテンツをより意識するようになった。
更には、韓国を代表する総合エンターテインメント企業であるカカオエンターテイメントとのNetflixに続く、海外提携。
「つくっている人たちでものをみる。この会社がつくっているからこういうものがみれるだろう。」
例えば、
ブラムハウス→低予算のホラー
前は監督だったが、組織だってジャンル化。ホラーだったら…。スタジオが責任をもってコンテンツつくる。
BRUTUSの記事によれば、コンテンツスタジオがつくって配信として配信会社が流すのがこれからの時代。
日本のコンテンツスタジオといえば、スタジオジブリやMAPPAなどのアニメ系。
実写ではあまり思いつかない。
そして、
ハリウッド
映画=投資ビジネス
当たる企画を何度もシミュレーションして、そこに大きな投資をしてリターンを得る。
新規参入のハードルがすごく高い。インディーズと大手の差が大きい。
そんな中で、A24
作家性やアート性で確かな存在感。
→マニアックなファンたちを焚き付けるビジネスがすごくうまい。コンテンツスタジオとしての成功例。
TSUTAYAにA24コーナーないの?というくらいのブランディング。
独立性がポイントであり、一人だけの監督のためのスタジオにしていない。
世界を狙うコンテンツとは
韓国→外貨を得るために国外への輸出を前提に作品を作る
日本→国内での予算のリクープ(回収)を前提
※限度がある
ひとつのケースとして、
海外に向けて日本コンテンツを輸出するためにつくったBABEL ASIA
第一作目『青春18×2 君へと続く道』

紹介の前に予告編を鑑賞。
「相変わらずいい映画だなぁと」BABEL LABEL代表の山田久人さん。
興行収入
日本→7億 すごい
海外→19億 異常
総製作費(制作費とP&A費)の2.5〜3倍で成功。国内興行だけで成功。
何より日本オリジナル作品として海外興行で国内興行を上回った。絶対的にあり得ない世界線。
そこを目指していたので、すごく上手くいった一例。
ポイント2点
①海外に輸出できる俳優
アジアスターのシュー・グァンハン起用。

スタジオジブリ『君たちはどう生きるか』では、台湾版のアオサギ役を担当。
劇場公開前から韓国や東南アジアなどすごい契約をスムーズに。国内でのリクープ(回収)をしなければならないという戦いから逃れた。海外から伸ばしたようなスタジオドラゴン的な発想。
こんなに台湾の俳優が世界で知られていて、これだけ台湾が世界に向けてしっかり発信していることを目の当たりにした一例。
日本からは坂口健太郎さんもすごい。

②海外から見た日本のひき
日本パートの舞台→雪の降る冬の長野県

・東南アジア、東アジア圏
雪=幻想的な世界
見ているだけでときめくコンテンツをあえて設定。クリエイター的発想とマーケティング的な発想を合わせた。
例えば、Netflixシリーズ『First Love 初恋』で北海道の雪国を舞台にしたことも。
・さらには、岩井俊二監督の『Love Letter』オマージュ
2人の出会いで、共感性をつくる上でスラムダンクやミスチルをすごく大切にしたい。

聖地巡礼で鎌倉高校前を訪れたり、

ミスチルが物語のしるしとして彩ります。

泣けるラブストーリーの裏側には世界を狙うオリジナル作品としてのコンテンツマーケティングがとても詰まっている。
日本発コンテンツのグローバル化もどんどん進んでいる。今年のカンヌもすごくて、かなり調子いい。
カンヌっぽい作品もあれど、メジャー作品『国宝』なども大健闘。かなりコンテンツにおいて日本がいま注目されている。
海外からみた日本のひき、アトラクション。日本の吸引力あるものの2.0的解釈。
『国宝』血筋、ヒューマンヒストリー。
『8番出口』インディーゲームからサスペンス。
日本といえばこれ、みえかたをアップデートすることで海外にもうけるメジャー作品になる。
BABEL LABELも絶賛戦っている。

『MISS KING / ミス・キング』畑中さん企画担当。
Netflix世界TOP10入り、将棋の捉え方。ボードゲーム。グローバルにも評価される。
ABEMAオリジナルドラマ
最新話までABEMAにて無料配信中

『イクサガミ』イカゲームをどれだけ現実的にやれるか。侍が主役になるとイカゲームができるんだ。半端なく侍×イカゲーム。
11月13日(木)Netflix世界独占配信

「マーケティング論をもって、クリエーションして世界と戦う。共に戦っていきましょう。」と締めくくり、素晴らしい1時間でした。

BABEL LABEL代表・山田久人さんインタビュー
https://branc.jp/article/2024/02/02/941.html

おわりにお2人よりサインをいただき、激励とGIFTまで。改めて、コンテンツスタジオとしてのBABEL LABELをこれからも最前線で目の当たりにしたい気持ちでいっぱいです。