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かずし
2025/02/06 22:25

ワンコ🐶と天涯孤独な青年の絆 インド映画「チャーリー」


『チャーリー』孤独な青年と孤独な犬の出会い


原題:777 Charlie   2022 インド🇮🇳 164分⁡

(c)2022 Paramvah Studios All Rights Reserved.

人生を変える一匹の犬との出会い。

 天涯孤独で幼き頃の悲しみから心を閉ざし、毎日を工場の仕事に専念し、友人も作らず、ご近所付き合いも避け、「タバコと酒と蒸しパンとチャップリンがあれば生きていける」を信条とする偏屈な青年ダルマ。そんな彼のもとに、劣悪な環境(犬を売買の道具としか考えていない非合法な組織)から逃げ出してきた一匹のラブラドール・レトリーバー♀が現れる。最初は犬嫌いで拒絶していたダルマだが、次第にその無邪気で純粋な存在に心を開いていく姿が描かれる。

 物語の核となるのは、犬に「チャーリー」と名付け、その犬との生活を通してダルマが変わっていく姿。そして、チャーリーが大好きな「雪」を思う存分見せてあげたいという思いから、ヒマラヤを目指す二人のロードムービーでもある。


見どころのポイント


1. 心を解きほぐす、チャーリーの純粋な愛
 チャーリーは、どんな時でもダルマに寄り添い、彼を癒していく。その無償の愛が我々観る側に伝わり、「動物が人間に与える力」の大きさを改めて実感させられる。

2. ロードムービーとしての完成度の高さ
 サイドカー付きのバイクでインドの大地を走る二人の姿と風景の壮大さ、インドの緑豊かな風景からヒマラヤの雪景色まで、美しいロケーションが旅の楽しさと感動を倍増させる。この旅路そのものが、ダルマの心の成長を象徴してるかのようだ。

3. チャップリン愛がにじむキャラクター描写
 ダルマが敬愛するチャールズ・チャップリン🎩🦯へのオマージュが随所に感じられる。彼が孤独な人生の中で喜びを見つける姿は、チャップリン映画が持つ普遍的なテーマとも重なる。ダルマは犬に敬愛しているチャップリンの名前をつける。ダルマがある場所で手に入れたチャップリン風のステッキも、ストーリーの重要なアイテムとなっている。
⁡ 映画の中でチャップリン作品『犬の生活』『黄金狂時代』の映像がはさまれるが、それらの作品をオマージュした演出も見どころである。

4. 音楽の素晴らしさ
 映画全編に流れる音楽が、物語の感情を増幅させる。旅の高揚感や感動の瞬間が、美しいメロディーによってさらに昇華する。映画主題曲の『Bonding Song』は、ハートフルでメロディアスな曲であり、聞いた途端に映画の世界観にどっぷり漬かることができる。下記動画「Bonding Video Song」では、映画の雰囲気を曲とともに堪能することができる。


かけがえのない存在 チャーリー


 本作は、前半にダルマとチャーリーの出会いとその生活が描かれ、後半に2人のロードムービーが描かれる。ダルマにとってかけがえのない存在となったチャーリーへの想いと愛情をきっかけに、彼らは旅に出る。


 ダルマが天涯孤独となった過去は映画の中で明かされるが、世間から取り残され浮き世離れした彼が、チャーリーに出会ったことで『失いたくない存在』に気づく瞬間は大いに涙を誘う。そして過酷な旅の中で、お互いを思いやる姿、疲れた身体でもダルマに寄り添うチャーリーの姿も愛おしい。


 そしてチャーリーがダルマに『ありがとう』と感謝のジェスチャーをするシーン。愛する存在の尊さと同時に新たな希望を見つけるダルマの姿に心を打たれる。


映画が伝えたいこと


 映画『チャーリー』は、ただの「人と犬の心温まる物語」ではなく、人生の孤独や再生、絆の力について深く語りかけてくる。観終わった後、大切な存在に感謝し、今この瞬間を生きる喜びを感じることができる。
 それにしてもラブラドール犬の演技がすごい。ワンコが出てくる映画は多数あるが、また新たなスター犬が誕生した。
⁡ 製作陣により、身寄りのない犬を飼おうというメッセージも込められた本作。犬好きの方、ロードムービーが好きな方、そして人生に少し疲れた方にこそ見てほしい映画である。


映画予告編



 

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1 件の返信 (新着順)
飛べない魔女
2025/02/08 17:30

まさに!本日レンタルディスクが届きました!
俄然見るのが楽しみになりました~。