DISCASレビュー

カッツ
2025/11/19 07:33

ビリティス

1977年、写真家としても知られるデイヴィッド・ハミルトン監督、フランス映画。女性同士の淡い恋愛をモチーフに、思春期の揺れ動く感情や、純粋さと官能のはざまを繊細に描いている。

主人公は10代の少女のようなあどけなさを持つが、実際の撮影時には26歳だったという。ハミルトン独特の柔らかな光とぼかしの効いた映像は、現実と幻想の境界を曖昧にし、観る者に夢のような感覚を与える。

物語の展開は静かで、全体に紗が掛かった映像と音楽が語る作品。美しさと儚さが同居する世界観に浸りたい人にはおすすめの一本である。

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