圧倒的な熱量と勢い!『マッドマックス:フュリオサ』
ジョージ・ミラー監督の伝説的なアクションシリーズ最新作にして初のスピンオフ。
前作『マッドマック怒りのデスロード』に登場したシャーリーズ・セロン演じる女性戦士”フュリオサ”。彼女が隻腕のいかれる戦士になるまでを描いた前日談。
”フュリオサ”を主人公にしたスピンオフ企画については『デスロード』の直後からジョージ・ミラー監督によって語られていましたが、ついに映画化です。
前作ではフュリオサのインパクトがあまりにも大きくて、正直言って主人公のマックスを喰う勢いでした。マックスがメル・ギブソンからトム・ハーディに代替わりしたこともあるのかと思いますが、アカデミー賞女優のシャーリーズ・セロンが本当にすさまじい迫力で映画を支配しました。
そんな中で、なんと今回、フュリオサ役がシャーリーズ・セロンからアニャ・テイラー=ジョイに変更されるというサプライズが!?
はっきり言ってシャーリーズ・セロンが演じたからこそフュリオサは活きたのではないかと思っていたので、このキャスト変更は不安要素でしかありませんでした。
しかし、いざ、本編を見てしまうとそんなことは余計な心配でした!!これまでもハズレのないフィルモグラフィーを築いてきたアニャ・テイラー=ジョイでしたが、今回も最高です。オーディションでフュリオサ役を勝ち取ったということですが、最高の一手と言えると思います。
アニャ・テイラー=ジョイも遠からずオスカーウィナーとなるのだろうなと思わせてくれる演技でした。
今回マックスは登場しませんが、印象深い野郎たちが多数登場(イモータン・ジョーも出てきます)。
特に今回オリジナルの存在と言えるのでクリス・ヘムズワーズ演じるディメンタス。すべてが崩壊した世界でバイク軍団を率いるカリスマを演じるのでが、彼がフュリオサの形成に大きく関わってきて、もう一人の主役といった感があります。
近年は『マイティ・ソー』にかかり切りといったところでしたが、今回は心機一転、マッドマックワールドの新たな住人を楽しそうに演じ切っています。
細かいところ見ると『怒りのデスロード』に繋がる割には整合性が取れてないところも無くはないのですが、問答無用の勢いと熱量でそんな細かいことは吹き飛ばして駆け抜けます。