ご当地映画 あまろっく
あまろっくって?
まずタイトルに惹きがあります。
なんのこと?ひらがな表記なんで尼崎ロックとは想像しない、なにか不思議さを感じさせます
大阪、毎日放送が主体となったローカル・ムービーで出演者がほぼ関西出身者で固められています。
異色のキャスト~
笑福亭鶴瓶・江口のりこ・中条あゆみ
このキャスティングも、どんな話って惹きつけるものを感じます。
中条あゆみは私がかつて住んできた大阪市阿倍野区出身で
このような女性を見たことはありませんでした…
タイトル・キャストがなかなかの企画となっています。

あまろっくとは兵庫県尼崎市にある尼崎閘門のことで、海水を調整する役割を担っている門です。
大阪にも毛馬閘門というのがあります。河水の高さを調整する役割があります。
尼崎市は海抜0地帯ということもあり、海水の流れ込みを防ぐのと船舶の往来を調整する役割があります。

ディープタウン・あま
関西のひとたちは尼崎市のことを「あま」と呼びます。
尼崎市は大阪に近い兵庫県の都市で、かつて城下町でした。
工業地帯でもあり、ダウンタウン二人の発祥地でボートレース場、
阪神タイガースを応援する商店街などから、
狂暴な街と恐れていました。
尼崎を越えた西宮市から三宮までのエリアを阪神間と呼ばれ、
関西で住みたい街・人気のエリアと称されてきました。
この尼崎は排除されてます。
まぁ言うと、川崎市は神奈川県?って感じかな?
しかし近年の再開発により人気の住宅地と変貌したのでした。
尼崎の市外局番が大阪と同じ「06」で、大阪府と誤認されることもありました。
人種的に大阪よりだったためです。
鉄工所を経営する笑福亭鶴瓶は道楽社長と描かれ、本人のキャラそのままに人たらしなじいさんで、その娘、江口のりこは頭はいいが、つっけんどんで愛想なし。協調性がないとされ、この実家に戻ってきた独身女性。
そこに転がり込んでくる中条あゆみは若干二十歳で鶴瓶の再婚相手となって…
この三人がひとつ屋根の下に住むことになり、騒動が~
年上の娘と若い新妻が戦争状態に・・・

20分後で急転直下・大展開!
鶴瓶が死ぬ!20分ほどで消えます。
緩衝材的な存在がなくなり、互いに相いれないふたりの生活が始まることで、
スジが転がっていきます。
うまい設定でいがみ合うふたりに、人生の選択が迫ってきます~
あまろっくは街を救う
関西は台風と無縁でして、直撃は40~50年ほどありませんでした。
しかし7、8年前に台風の直撃にあい、大被害が出ました。
その時、このあまろっくのおかけで被害が少なかったそうです。
しかしほとんどの市民はその存在を知らなかったのです。
そこに着眼し鶴瓶社長のモットー「人生でおきることは楽しまな~」を
かけ合わせて、作品のテーマと重ねています。
で、なぜ。江口のりこはあんな性格になったのか?
中条あゆみはなぜ、鶴瓶と結婚したのか・・・
果たしてふたりの生活はどうなるのか?
その謎は作品をご覧ください。
佐川満男という俳優
鉄工所の中心的存としてベテラン職人を演じた佐川満男は
歌手として活躍し、伊東ゆかりの夫として知られてました。
関西に拠点を置き、関西発のドラマなどで活躍されてました。
また北新地でお店も経営されてました。
作品では体を張った活躍をしているのですが、
ご本人も体調不良をおして出演され、公開前にお亡くなりになりました。
本作が遺作となり、神戸市出身でした。
