ストーリー

「裏切り者」（原題：The Yards、2000年）のサウンドトラックは、ジェームズ・グレイ監督のクライム・サスペンス映画を彩るハワード・ショアによるスコアが特徴。マーク・ウォールバーグ、ホアキン・フェニックス、シャーリーズ・セロン演じる登場人物たちが、ニューヨークの地下鉄整備を巡る汚職と裏切りに巻き込まれる物語を、ショアの暗く重厚なオーケストラが演出。「Main Title」や「The Yards」は、弦楽とピアノによる不穏なメロディで、腐敗と人間関係の緊張感を強調。「Leo’s Arrest」や「Confrontation」は、追跡や対立のシーンでサスペンスを高める。ショアの音楽は、映画のノワール的な雰囲気と心理的な深みを効果的に表現。全体として、映画の重苦しいテーマと裏切りのドラマを音で体現した名盤だが、単体では映画の文脈にやや依存する印象も。クライム・サスペンスやショアのファンに最適な一枚。