ストーリー

「砲艦サンパブロ」（1966年、原題：The Sand Pebbles）のサウンドトラックは、ロバート・ワイズ監督の戦争ヒューマンドラマを彩るジェリー・ゴールドスミスの壮大で情感豊かなスコアが特徴。スティーヴ・マックイーン演じる反抗的な水兵ジェイク・ホルマンの物語を、1920年代の中国を舞台に描く本作で、ゴールドスミスの音楽は揚子江の情景と人間ドラマを強調。「Main Title」は、ロマンティックかつ軍事的なマーチで、砲艦の厳粛さと時代の動乱を表現。「And We Were Lovers」は、キャンディス・バーゲンとのロマンスを切ないメロディで彩り、戦闘シーンではブラスとパーカッションが緊張感を高める。ゴールドスミスの東洋的な音階の使用は、中国の文化と対立を効果的に反映。全体として、映画の壮大さと個人の葛藤を音で体現した名盤だが、単体では一部曲が映画の文脈に依存する印象も。戦争映画とゴールドスミスのファンに響く一枚。