はいさい！めんそーれ🌺
映画大好き沖縄人エリオです！
先日『コンクリートユートピア』を観てきました

序盤から地面もりもり持ち上げて街を粉々にする大災害
画面変われば映る景色全て崩壊

しかし、マンション一棟だけ残っている
外は凍えるような寒さ、避難する場所も政府の助けもない

周辺にいた生存者たちは助けを求めてマンションへ
部屋も資源も食料も限られている中、トラブルが多発

元々住んでいた住民たちは話し合った結果、外からきた人を追い出すことに決め…的な話
絶望的状況下に追い詰められた人は、自分だけでなく他人を思いやることが出来るのか

マンションの住民だけを守りたい住民投票でリーダーとして選ばれた　ヨンタク
みんなで助け合って生きたいマンションに住む夫婦の妻　ミョンファ

この異なる考え方の二人とミョンファを守るためにその場その場で最善を尽くしたい
夫婦の夫　ミンソン
この三者の考え方•行動がシチュエーション毎に変わり、どちらに感情移入するかでラストの捉え方が変わる

展開も二転三転、マンションに住む住民たちがカラオケ大会をしている中盤の場面はまさに『コンクリートユートピア』を象徴

マンションの内と外の違い
住民たちで作り上げた理想郷ユートピア

そしてヨンタクの真実
ヨンタクがああなったのは彼そのものの資質でなく…

マンションの代表に選ばれたヨンタク(画像中央 茶色のダウン)
序盤のスピーチと後半のスピーチでは同じ人にみえない

人に頼られ満たされ、権力を得て変わっていく
そして回想で判明するヨンタクの過去と殺人

家族に蔑まされ、家も家族も失った彼は過去を取り戻すようにマンションに尽くす

火事を恐れず対処したり、殴られても最前線にいたり
住民のために探索に向かい、外の人たちと闘ったりと

正義感の強さは節々から感じる

後半の身元判明からマンション襲撃まで
リーダーとしてのメッキはポロポロと剥がれ落ちていく

マンションを守り抜かなくてはという使命感
追い出したり、人を殺さずとも色んな方法や手段があったはず

人を殺した時や後半の展開含め
間違った選択の結果、取り返しのつかないことに

マンション脱出後、ラスト直前までバッドエンディング…?
と思っていましたが救いのあるエンドで良かった

人は助け合い共存していくことで未来を得られる
そんな教訓を得て物語は終わる

……このエンドが結果的にああなったから良かったものの、そうじゃなかった場合どうなっていたのだろうか

マンションを守るという使命感で動いていたヨンタク
目の前のことだけでなく、未来に導くという点では失敗だった

現実にも同じようなリーダーは過去の歴史を遡ればたくさんいそう
ヨンタク側で成功した人もいると思う

「普通の人でした」
この言葉のまんま

周りの環境がヨンタクをそこに導いた
そんなことを考えながら映画館を出る

印象的だったシーンは

ウラチャチャマンション!!
このアパートは韓国で一番住みやすい
最後のおにぎり

などなど

国際社会を風刺していたり、韓国の社会情勢を表していたり
色んな見方ができますが、個人的には普通の映画として大満足

韓国映画が好きな方、世界崩壊ディストピア系映画が好きな方にオススメです

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