【賛否両論】映画「スーパーマン」事件レベルで最高だった
最高すぎてパンフを買うと、細かいトリビアを勉強して
みないといけないようにはしたくない、とジェームズ・ガン監督は語っていた。
しかし、本当に知りたい部分は書かれていない。
作品に込めたメッセージは作品で語る、ということなのだろう。
それがとんてもない事件レベルなのだ。
SNSの写真をパシャパシャ撮る市民。
さらにスーパーマンが紛争に介入することは正義なのか問題。
それは現実へのリンクを意味し、
もう一つのヒーローチームと立場を異にすることになる。
明らかにウクライナ戦争を想起させる構図こそ、
フィクションが現実に介入することを意味していて魂が震えた。
SNSで「#クソ」の書き込みをしている「モンキーbot」は
我々のメタファーであり、
性善説を信じることは「パンク」であり
壊れている、と語るスーパーマン。
これは逆にいえば性善説ではない、という重い「ダークナイト」のような
メッセージを明るく語っていることになる。
変化球で入ってきて
序盤、大丈夫なのか?と心配になるが
すべてのキャラクターが躍動していて、
アクションひとつにも全て反作用が働き、
人を守り、建物を守りながら闘うスーパーマンのリアリティが伝わる。
夜景に浮かぶ宇宙生物と戦う仲間のヒーローたちをバックにしながら
恋人と真剣に語り合うシーンの構図などもとてつもなくユニーク。
(パンフにジェームズ・ガンの愛犬は「オズ」というらしく、小津安二郎監督から取った名前だ、
と書かれていることからか、画作りにも血が通う)
Mr.テリフィックという顔の中央が「T」になっているヒーローが
ガンダム好きにはたまらないカッコよさ。(一番好き。サムネイルは顔をTに塗りました)
ここから先はネタバレも含みます
スーパーマンの両親のメッセージ。
温かい言葉の後半は壊れていて聞くことができない。
しかし、復元されたメッセージは地球を侵略せよ、という話。
この部分! パンフにも「フェイク」だと書いているライターさんがいたが、
これ、本当はどっちがわからないように作っていると私は思う。
レックス・ルーサーという科学者チームは「あれはフェイクではない」と民衆に語る。
そして裏でも、「フェイクではない」と語っていた。僕はフェイクではないほうが
メッセージは強くなると思う。
なぜなら、
使命は人類にとっては悪。それでも選んだスーパーマンの正義を
人類は信じたからこそ、旗を掲げた意味があるからだ。
力も強い、両親のメッセージも優しい、すべてがただただ恵まれていたら、そこにはチョイス(選択)が
ないからだ。
ここをあえてボカすところがすごいのだ、、と私は解釈する。
例えば、自分の信じた祖国、信念、
それが相手にとって間違いであった場合、歪んだ解釈ができる場合、
さぁ、どちらを選択する?
という我々へのメッセージになってくる。
これが、現実へ介入したスーパーマンが事件レベルだという理由。
ミッドロール(エンドロールの途中で途切れて流れる映像)
だけでなく、
エンドロール後の映像(ポストクレジットと呼ぶ)
もあったことも嬉しい。
ピュアに「ズレてるね」と語るスーパーマンもカワイイ。
スーパードッグこと犬の「クリプト」が超大活躍して愛くるしい。
動物の可愛さをあそこまで完璧に表現できるCGもすごい。
倒れる怪獣の質量を描き切る細かい部分も超絶リアルであり、
この辺りが響き合っていて、
ストーリーテリングのおもしろみだけが大切ではないことを思い知らされる。
さらに驚いたのはキービジュアルの腕を組むスーパーマンの正面の姿。
あれが使われたシーン。
なんと、あれは最後の最後であり、
レックス・ルーサーが涙を流しているのを見守るスーパーマンだったのである。
その悪役の語りも素晴らしく、
「ガリレオもアインシュタインもまだマシだった。だがスーパーマン! お前だけは許さない。
お前は我々、人類が弱いことを照らしている!」
というのだ。
だから、頭脳で腕力を超え、彼を叩くことで、自分が強いことを証明したかったのだ。
ガリレオの偉業にも打ちのめされていたルーサーの心情が出ていて一気に悪役の意味が変わってくる。
「人間は誰もが強い、と知って欲しい」
とスーパーマンは語る。
生みの親ではなく、今は地球の育ての親、の想い出に浸り眠るカル・エル(スーパーマン)
そこに選択があり、行動がある。
マルチバースではなく、ポケットユニバース、で次元の裂け目や穴が空く、など
伏線も多く散りばめながら、
他の作品は安易に出さずに完結されるところも正解だったように思える。
DCはそのスタンスで行くのだろう。
どこかのタイミングで一気に爆発させてくれるはずだ。
MCUそしてDCU(呼称を近づけたのもワクワクする)
ヒーロー界への期待が止まらない作品でした。
ジャパンヒーローも頑張れ!(コミケの同人誌で『ヒーロー補完計画』というコラムを書いてます。夏コミの続刊はスーパーマンの話題も入れよう、と決めた。)
半沢直樹のものまねYouTuberダメ沢直樹でした!
浜田ブリトニーさんと漫才コンビ組んでます( ̄▽ ̄)
↓YouTubeでも熱弁してます!
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