リー・ミラー:波乱万丈を生きた女性写真家の人生
【波乱万丈を生きた女性写真家の人生】
こんにちは!
シネマソムリエそぜです。
自分の人生を変えた【映画】と【ワイン】の魅力を
かけ合わせで紹介します。

リー・ミラー
彼女の瞳が映す世界
製作年: 2023年
製作国: イギリス
上映時間: 116分
監督: エレン・クラス
キャスト: ケイト・ウィンスレット
アレクサンダー・スカルスガルド
ジョシュ・オコナー
配給: カルチュア・パブリッシャーズ
あらすじ
トップモデルから転身し、戦場カメラマンとしてイギリスやドイツの戦争や収容所を撮影、
本投稿表紙のアドルフ・ヒトラーが自殺した日に彼の浴槽でヌードのポーズをとった
「ヒトラーの浴室」を記録した孤高の女性写真家リー・ミラーの知られざる人生を描く。
監督は「エターナルサンシャイン」の撮影監督として知られ、
本作が長編デビュー作となるエレン・クラス、
また、本作の製作総指揮であり、主演としてリー・ミラー役を務めたのは
ケイト・ウィンスレット。
生き様に二人が惚れ込んだリー・ミラーの波乱万丈の伝記的映画である。

リー・ミラーとは何者か
リー・ミラー(1907〜1977)は、20世紀の写真史において特異な存在を放った女性写真家だ。『ヴォーグ』の発行人コンデ・ナストと出会ったきっかけで、ミラーはファッションモデルとして名声を得る。その後は戦場カメラマンとしての道を歩んだ。特にノルマンディー上陸作戦や、強制収容所でナチスの戦争犯罪の跡をとらえた写真は歴史的意義を持つ。
戦争の最前線でカメラを構え、つねに危険と隣り合わせの状況に身を置いていたミラー。
ただしその代償も大きく、ミラーはPTSDを患うようになる。そして1977年にイギリスにてガンで死去。70歳だった。

見どころポイントサマリ
1.一世風靡したVOGUE誌のミューズから過酷な戦場カメラマンに転身したリーの信念に注目
ファッションモデル
Vogue誌のミューズ
冒険家
そして戦場写真家
いくつもの顔を持っていた彼女。
なぜ順風満帆な立場から自ら危険を冒して
前例がない女性戦場写真家の道を選んだのか。
ここからの彼女の変遷は上述の通りだが
『今の時代を写し、伝える』
が共通した信念。
どの時代のリーも確固たる決意を感じる。


2.リーの実際の作品(写真)がどのような背景・心情から撮られたかが分かるメイキング映像としても貴重
劇中には数多くの彼女の代表作写真が登場するがそれらが生まれた背景や実際のショット
を観れるのが貴重。
特にアドルフ・ヒトラーが自殺した日に彼の浴槽でヌードのポーズをとった
「ヒトラーの浴室」を記録した作品が有名でどのように彼女はヒトラーの浴室に忍び込み
どうやって撮影したのか。そのこころは。
いわば静止画としての写真を活動画として観れるのは貴重。

3.終始リーにインタビューしている青年は何者なのか
その波瀾万丈の人生を
ある男性ジャーナリストに語る形で
回想していく。
そして最後に明かされるインタビュアーとの関係性。
なぜミラーはインタビューに答えるのをためらい、
その後、深いところまで語り出したのか。
その驚愕のラストを刮目してほしい。

4.実際のリー・ミラーが下りて来たかのようなケイト・ウィンスレットの極似ぶり
監督は「エターナルサンシャイン」
の撮影監督として知られ、
本作が長編デビュー作となるエレン・クラス、
また、本作の製作総指揮であり、
主演としてリー・ミラー役を務めたのは
ケイト・ウィンスレット。
これ観た後実際のリーミラーを見て欲しいんだけど
本当に彼女の演技がリーミラーの生き写しのような極似ぶり。
あらためてケイトとエレンの本作にかける想いが
伝わってくる。
初回は昨年に機内鑑賞
今回改めて二回目を観たが
ケイトが随所に表す仕草や感情が
よりリアルに伝わってきた
戦場写真家でも戦闘写真ではなくあくまで
人にフォーカスし続けてきた彼女の作品群は
見応えあった。

いかがだったでしょうか。
一人の伝記映画と同時に
一つの歴史資料ともなり得る本作は
5/9から劇場公開です。
ここまで読んでいただきありがとうございました💁🏻♂️


ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示映画館で鑑賞してきました。写真家として生き、写真家として死んでいったリー・ミラーの生き様を見せつけられました。写真を撮影するときに写真家は何を思い、何を感じるのか? 映画を観ながら考えていました。ロバート・キャパ、デニス・ストック、ケビン・カーターを想い出していた。彼らが撮影した写真が世界を変え、歴史を変えた。たった1枚の写真が変化をもたらすことを感じた。
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示見て観たいですね。ケイト・ウインスレットはストイックなものが多いですね。先日2回目に視聴したヴェルサイユの宮廷庭師の物語とも、共通したものを感じます。