DISCASレビュー

カッツ
2025/10/18 07:59

暗殺の森

第二次世界大戦前のイタリアとフランスを舞台に、複雑な幼少期を過ごした青年がファシストの秘密警察となり、やがて暗殺者へと変貌していく姿を描いた作品である。主人公の内面の葛藤と、時代の政治的緊張が交錯する物語は、当時のイタリアとフランスの政治状況を理解していないと、十分に味わうことが難しいと感じた。

監督はベルナルド・ベルトルッチ、主演はジャン=ルイ・トランティニャン。映像美と心理描写の繊細さが印象的で、特に日本公開時に話題となったドミニク・サンダの存在感は圧倒的だった。彼女は日本人好みの顔立ちで、1970年代の公開当時、非常に高い人気を誇っていた。私自身も「ドミニク・サンダ」という名前を鮮明に記憶している。

コメントする