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2025/09/05 18:49

怪獣大戦争

怪獣大戦争

 1965年 東宝 劇場公開:1965年12月19日1959年 

スタッフ 監督:本多猪四郎 脚本:関沢新一 製作:田中友幸 音楽:伊福部昭 撮影:小泉一

     美術:北猛夫 特技監督:円谷英二 特技撮影:有川貞昌 監督助手:中野昭慶 

キャスト 宝田明、ニック・アダムス、水野久美、田崎潤、土屋嘉男、沢井桂子、久保明、伊吹徹、

     田武謙三、田島義文、桐野洋雄、鈴木和夫、宇野晃司、千石規子、佐々木孝丸、清水元、
     塩沢とき、松本染升、村上冬樹、中島春雄、篠原正記、広瀬正一 ほか

一九××年--宇宙に新惑星X星が出現した。宇宙パイロット富士一夫とグレンはX星探険に派遣された。X星には地球よりはるかに科学の進んだX星人がいた。が、今X星は宇宙怪獣キングギドラのために地上には住めなくなり地中に身を隠していた。X星の統制官は富士たちに、キングギドラを退治するために、地球に住むゴジラとラドンを貸してくれと申しいれた。そのころ地球上では富士の妹ハルノの恋人で発明狂鳥居がつくった不協和音を発する女性用護身器を、世界教育社員と称する波川女史が買いたいと申し出ていた。それから数日後、X星人は地球上に現われ、眠っていたゴジラを湖底から、ラドンを火口から、それぞれ無重力コースにのせてX星に運び去った。ところが、これはX星人の謀略であった。X星人にとって最大の敵ゴジラとラドンを連れ去ったX星人は直ちに地球に宣戦布告をしてきた。キングギドラもX星人の発する誘導電波であやつられていたのだった。そして今やゴジラもラドンもX星人の誘導電波にあやつられ地球を攻撃してきたのだ。 

東宝の二大特撮看板である「怪獣映画」と「空想科学映画」を融合させ、特撮ものの集大成を狙った作品であり、ストーリー面では怪獣同士の対決よりも、地球人とX星人の織りなすドラマに重点が置かれており、昭和シリーズでのゴジラが地球外へ飛び出して活躍するのは、本作品が最初で最後であった。明神湖から円盤が出て煙が立ち込めるシーンや円盤が不時着するシーン等、本作品の合成は高く評価されていますが、ゴジラ映画よりも低予算で製作されたため本作以降、過去の映画の映像が多く流用されたが、本多監督は。「時間と予算の悪循環だった」と語っている。そして、問題のゴジラが「シェー」をした場面、言い出したのはオヤジさん(円谷英二)とのことだが、観客の間で賛否が分かれたが本多、中島、有川は反対していた。特に本多監督の怒りは強く「口にこそ出しませんでしたが、怒りを通り越していました。父は恥をかかされたと思ったのでしょう」きっと、こんな風に思っていたのです。『こんなことをやらせるためにゴジラを作ったんじゃない。こんなの間違っている』と監督の長男・本多隆司さんは語っています。最後にオープニングに用いられている「怪獣大戦争マーチ」と通称される曲、伊福部が戦前に帝国海軍からの委託で作曲した「古典風軍樂 吉志舞」であり、映画で自衛隊の出動する場面などに背景音楽としてよく使われた。

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