DISCASレビュー

京介 バッジ画像
2025/06/20 00:16

地球防衛軍

 

富士山のふもと、西湖のほとりの森で奇怪な山

火事が起り更に山崩れが続発し、一集落が全滅

した。

 

調査団が調べていると、地中から怪獣モゲラが

現れ、怪光線を発し、襲いかかった。

発電所をたたきつぶし、街へむかって突進して

きた。

街の手前の橋に爆薬が装てんされ、モゲラは爆破された。それは特殊合金製の電波ロボットであることを調査に加わった譲治は発見した。

 

 

天文台の安達博士は山崩れのとき姿を消した亮一のレポートで、五千年前、原水爆により自ら

の遊星を破滅させたミステリアンの侵入を知った。

再び調査団が富士へ赴いた時、湖の中から球型のドームが浮び上り、博士ら五人を、内部に招じ入れ、このドームを中心に半径三キロの土地と江津子、広子ら五人の女性の引渡しを要求した。

 

事件の対策本部は防衛庁に移され、結局この侵略を防ぐため自衛行動に移ることになった。

科学研究のためドームにとどまっていた亮一は、人類の科学よりはるかに進歩したミステリアンを相手に戦争を始めるのは無謀だと譲治に伝えてきた。が、自衛隊は攻撃を始めた。

 

ロケット砲も戦車砲もドームには効果がなかった。ドームから緑の怪光線が発射されると、ロケット砲も戦車もたちまち溶けた。空飛ぶ円盤も空に飛び、ジェット機を叩き落した。自衛隊は全滅に瀕し、全世界の科学を集めて抵抗することになった。

 

この作品はなんと68年前の1957年制作です。この時期にこんな精巧な特撮技術や兵器のデザイン、特にモゲラは最高ですね。

 

 

 

 

また、この映画は陸上自衛隊富士富士学校の全面協力を受け、実際の演習風景を撮影していて、最大3個中隊が参加し、本多監督作では最高動員数だったということです。

 

東宝特撮映画では珍しくF104戦闘機が登場する。ワンカットのみだがミステリアンの熱線を回避する場面があり、観客から歓声が上がったといわれている。なお公開当時F-104は自衛隊はおろかアメリカ本国で備されておらず、製作開始の少し前に試作機が公開されたばかりだった。

 

この映画は1959年には『The Mysterians』のタイトルにて米国で公開され、好評を博した。

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1 件の返信 (新着順)
さっちゃん
2025/06/22 11:47

 うーん、これは怪獣映画というよりも戦争ものといった方がいいのかな。ちょうどアメリカでいえばジョージ・パル版の『宇宙戦争』がカウンターパートになるでしょうか?
 最後に観たのが、かなり前だったのでF104が出てたことは覚えてません。どちらかというと東宝特撮の超兵器、マーカライトファープとかモゲラとか円盤とかに眼がいっちゃってたもので。ただ、F104自体は例のロッキードVSグラマン商戦のあと航空自衛隊でも採用されますから東宝特撮でも時期によっては出演してたと思います。まだ、米空軍にも配備されていない時期であれば垂直尾翼の後端が垂直に切り立ったA型だと思います。
 そうした特撮の華やかさに比べてミステリアンの描かれ方が放射能障害に関する偏見を増幅しかねなかったのが残念でした。その辺りが少し後味が悪かったと思います。


京介 バッジ画像
2025/06/22 17:00

「ミステリアンの描かれ方が放射能障害に関する偏見を増幅しかねなかったのが残念でした。その辺りが少し後味が悪かったと思います。」その通りだと思います。

その事で思い出されるのが、
ウルトラセブンの第12話「遊星より愛をこめて」に登場したスペル星人ですが、本放送及び数年間の再放送が行われた当時は特に取り沙汰されることはなかったのですが、小学館の学年誌の付録として付けられた「怪獣決戦カード」にスペル星人が『ひばくせいじん』というストレートすぎる肩書きが付けられていた事をきっかけに一連の騒動が始まり、新聞や各原爆被害者団体から抗議を受け映像、出版物のすべてを封印されることとなったそうです。

少し長くなりましたが、また寄ってて下さい。