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古典を観る ヒッチコック

ヒッチコック、サイレント作品「下宿人」

ヒッチコック監督のサイレント時代の作品を見る機会がありました。PD切れなのでDVDなどもあるのではないかと思います。1926年の製作で80分でした。オリジナルは105分もあるようで、サイレントでそんなに長尺があるのか…

 

その時代は日本が昭和となり、第一次世界大戦終え経済が活況と不安が交差するときで、イギリスではストライキが多発し労働争議の時代であったようです。本作ではそこに触れず、切り裂きジャックを彷彿させる女性への猟奇事件が発生して恐怖に包まれたロンドンが舞台。下宿業を営む一家の一人娘ディジーはファッションモデルのようで、そこにディジーの恋人、刑事がたびたびこの家にやってきます。そこに謎の下宿人がやってきます。風情がその殺人犯に似ていて、この下宿人がもしかして・・・という雰囲気を漂わせ、ディジーがこの下宿人と仲良さげになり、恋人の刑事が嫉妬してと。そしてまた殺人事件が起こります。果たしてこの下宿人の正体は?という展開です。

 

サイレントゆえに音楽が入っているのですが、既成のクラシック音楽で画面と連動してなくて、やかましい。演技はより細かく動き、クローズアップで歌舞伎役者のような見えを切ります。

ヒッチコックらしい演出として、一家が二階を眺めると下宿人の姿が映る、天井がガラス張りになっています。

 

サイレントなのでしょうか、構成もやや丁寧すぎる感がありました。こういう古典も見てみてもいいな~と感じたのでした。

 

 

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