【鬱・トラウマ・絶望映画マニア】『おんどりの鳴く前に』
■おんどりの鳴く前に

《作品データ》
ルーマニアのアカデミー賞に当たるThe GOPO awardで各賞を受賞しているルーマニアのスリラー映画がついに日本上陸!モルドヴァ地方の警察官のイリエは田舎村で果樹園を買い取り第二の人生を送ろうと思った矢先に、殺人事件が起こる。イリエは事件を捜査すると村に隠された闇が次々と分かり、また新たなる事件が発生する。主人公イリエ役をユリアン・ポステルニクが演じ、他バシレ・ムラル、アンゲル・ダミアン、ダニエル・ブスイオク、クリナ・セムチウク、オアナ・トゥドル、ビタリエ・ビキルが出演。
・1月24日(金)よりシネマカリテ他全国ロードショー【PG12】
・配給:カルチュアライフ
・上映時間:106分
【スタッフ】
監督・製作:パウル・ネゴエスク/脚本:ラドゥ・ロマニュク、オアナ・トゥドル
【キャスト】
ユリアン・ポステルニク、バシレ・ムラル、アンゲル・ダミアン、ダニエル・ブスイオク、クリナ・セムチウク、オアナ・トゥドル、ビタリエ・ビキル
原題:Oameni de treaba/製作国:ルーマニア、ブルガリア/製作年:2022年
公式HP:https://culturallife.co.jp/ondori-movie/
《『おんどりの鳴く前に』レビュー》
邦題からそそられるし、製作がルーマニア、ブルガリアというのも個人的にそそられたルーマニア、ブルガリア映画の『おんどりの鳴く前に』。終盤こそはオオッと思わせるものはあったけど、そこに至るまでが事件パート以外は退屈な田舎村そのものを感じさせ、地味な展開である。

冒頭のショットといい、のどかな田舎村で起こる謎の殺人事件など、まるで懐かしの『ツイン・ピークス』を彷彿させ、そのルーマニア版といった趣。ただ、そこにはFBIの切れ者の捜査官もカジノ兼売春宿もないけど、村長という村のリーダーとその取巻きが怪しいという以外は何もない。

しかしながら、終盤は秀逸。それに向けた伏線として、主人公イリエが夜に寝ようとすると外にいる犬がやたら吠えたり、怪しい雰囲気はあり、ちょっとだけ昨年流行った『関心領域』っぽさもある。そこに来て終盤は圧巻で、ある意味そこが全ての映画とも言いたい。

けど、終盤に至るまでがどうにも地味過ぎる。匂わせがあるにはあるから低い評価ではないが、タイトルやフライヤーからは過剰な期待をそそられただけに中盤までをどうにかして欲しかった。そこは低予算の東ヨーロッパの映画だからやむを得ない。が、終盤は秀逸なので、邦題で気になった方は見た方がいい。

