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Yuji Abe
2025/11/25 19:31

『TOKYOタクシー』- 木村拓哉×倍賞千恵子。人生の甘いも酸いも知る”最後の旅”に、夫婦のあり方を教わった。

「私、有名人だったのよ」

 

倍賞千恵子さんが放ったその言葉は、決して自慢などではなく、淡々と自分の人生を受け入れた大人の女性だけが出せる、深みと哀愁に満ちていました。 映画**『TOKYOタクシー』**は、そんな人生の「甘いも酸いも」を知る彼女と、苦悩するタクシードライバーの、忘れられない“最後の旅”を描いたロードムービーです。

 

あらすじは、生活に疲れ、自信を失っていたタクシードライバー(木村拓哉)が、ある日、「最後の旅」に出たいという一人の老婦人(倍賞千恵子)を乗せる。彼女の思い出の地を巡るタクシーの中で、二人の人生が交差し、ドライバーは自分が見失っていた大切なものに気づかされていく。

 

倍賞千恵子の言葉が、迷える男(夫)を目覚めさせる

 

この映画で最も心を揺さぶられたのは、倍賞千恵子さんの「言葉」の力です。 彼女の優しく、しかし確信を突くアドバイスは、妻に対して自信を持てずにいた主人公(木村さん)だけでなく、観ている私の心にも深く刺さりました。

 

「自分は妻を大切にできていただろうか?」 そうハッとさせられ、相手を思いやることの本当の意味を教えてもらった気がします。心が温かくなり、思わず背筋が伸びるようなシーンの連続でした。

 

後悔と再生。涙の後に残る「幸せな気持ち」

 

物語の終盤、木村拓哉さんが彼女にしてあげられなかったことを悔やむシーンがあります。 その姿が、自分自身が抱える「できなかったことへの後悔」と重なり、胸がいっぱいで涙が止まりませんでした。

 

しかし、この映画はただ悲しいだけでは終わりません。 観終わった後には、「倍賞さんのような素敵な大人になりたい」「妻を大切にしよう」という前向きな思いが生まれ、とても幸せな気持ちで映画館を後にすることができます。

 

自信を失くしている人、後悔を抱えている人へ

 

人生に自信が持てない人、過去に後悔がある人。そんな方にこそ、この映画は優しく寄り添ってくれます。涙と共に心の澱(おり)を流し、大切な人に会いたくなる。そんな素敵な作品です。

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