【じょ〜い小川の2024年新作映画ベスト50】
【じょ〜い小川の2024年新作映画ベスト50】
鑑賞本数:203本(劇場)
※配信は数えてないので数に含めないが、ランキング対象
1位:『ボーはおそれている』製作国:アメリカ
2位:『哀れなるものたち』製作国:イギリス、アメリカ、アイルランド
3位:『システムクラッシャー』製作国:ドイツ
4位:『あんのこと』製作国:日本
5位:『胸騒ぎ』製作国:デンマーク、オランダ
6位:『シビル・ウォー アメリカ最後の日』製作国:アメリカ、イギリス
7位:『インフィニティ・プール』製作国:カナダ、クロアチア、ハンガリー
8位:『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』製作国:イギリス、アメリカ
9位:『コヴェナント/約束の救出』製作国:アメリカ、スペイン、イギリス
10位:『十一人の賊軍』製作国:日本
11位:『ロボット・ドリームズ』製作国:スペイン、フランス
12位:『リトル・ワンダーズ』製作国:アメリカ
13位:『マッドマックス:フュリオサ』製作国:オーストラリア
14位:『デューン 砂の惑星PART2』製作国:アメリカ
15位:『お母さんが一緒』製作国:日本
16位:『市民捜査官ドッキ』製作国:韓国
17位:『Cloud クラウド』製作国:日本
18位:『違う惑星の変な恋人』製作国:日本
19位:『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』製作国:アメリカ
20位:『梟ーフクロウー』製作国:韓国
21位:『陪審員2番』製作国:アメリカ
22位:『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』製作国:日本
23位:『型破りな教室』製作国:メキシコ
24位:『ミッシング』製作国:日本
25位:『フォールガイ』製作国:アメリカ
26位:『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』製作国:日本
27位:『デッドプール&ウルヴァリン』製作国:アメリカ
28位:『侍タイムスリッパー』製作国:日本
29位:『人間の境界』製作国:ポーランド、フランス、チェコ、ベルギー
30位:『マンティコア 怪物』製作国:スペイン・エストニア
31位:『オッペンハイマー』製作国:アメリカ
32位:『ARGYLLE/アーガイル』製作国:イギリス、アメリカ
33位:『RHEINGOLD ラインゴールド』製作国:ドイツ、オランダ、モロッコ、メキシコ
34位:『葬送のカーネーション』製作国:トルコ、ベルギー
35位:『悪は存在しない』製作国:日本
36位:『Chime』製作国:日本
37位:『ゴールデンカムイ』製作国:日本
38位:『ルックバック』製作国:日本
39位:『ブリーディング・ラブ はじまりの旅』製作国:アメリカ
40位:『ソウルメイト』製作国:韓国
41位:『トランスフォーマー/ONE』製作国:アメリカ
42位:『憐れみの3章』製作国:アイルランド、イギリス、アメリカ
43位:『プリシラ』製作国:アメリカ
44位:『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』製作国:アメリカ
45位:『ダム・マネー ウォール街を狙え!』製作国:アメリカ
46位:『ゴールド・ボーイ』製作国:日本
47位:『ソウルの春』製作国:韓国
48位:『密輸 1970』製作国:韓国
49位:『ハンテッド 狩られる夜』製作国:アメリカ、フランス
50位:『ネクスト・ゴール・ウィンズ』製作国:イギリス、アメリカ
総評:
ボクが副編集長をやっているWEBマガジン「映画野郎」でベスト30 を発表したけど、“総評”に関しては極めて控え目に書いた。書きたいことを書くと長いからだ。ということで、気兼ねなく2024年新作映画ベストをベスト50で、総評も思いっきり書く。なんと前年と同じく上半期のベスト5がそのままその年のベスト5になってしまった。偶然だろうけど、今年も下半期が弱い。てっきり、2023年にあったハリウッドの脚本家と俳優のストライキが影響あるのかなとも思い、ベスト30内のアメリカ製作(アメリカ製作オンリーか合作でも頭がアメリカの作品)映画の本数を調べたら、ベストテン内3本、ベスト30内だと9本、ベスト50内で15本だから、個人的には例年と変わらないかなと思ったら2023年はベストテン内6本、ベスト30内だと11本と、やはりそれなりに影響している。
そこをつくかのように日本映画が台頭。ベストテン内でも4位の『あんのこと』、10位の『十一人の賊軍』と大健闘、ベスト30内で9本、ベスト50内で14本というように実写、アニメ、短編を問わずランクイン。「映画野郎」のYoutube番組「映画野郎チャンネル」において毎月個人で作るベスト3のランキングにおいても月刊ランキング1位になった日本映画が4本(『あんのこと』、『お母さんが一緒』、『Cloud クラウド』、『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』)もあったことから考えても、2024年は日本映画が例年よりもやや目立っていたようにも感じられた。
これに続いてイギリスを含めたヨーロッパ勢の健闘も光った。ベスト30内で7本、ベスト50内でも12本。だが、ここで見逃せないことがある。フランス映画、イタリア映画がホストとなる映画が1本もランクインしなかった。比較的ヨーロッパ映画贔屓のボクにしては偶然でも珍しい。パッと思いつくのが『落下の解剖学』ぐらいしかない。それを言ったら中国映画や台湾映画、ロシア映画、インド映画だってベスト50内にはないが、それでもフランス映画やイタリア映画と言えば洋画においてアメリカ映画の次によく見る国の映画だったはず。もはやフランス映画やイタリア映画は日本の高校野球界隈で言うところのPL学園や池田高等学校のような古豪なのであろうか?そう考えると、ハリウッドの脚本家と俳優のWストライキによるアメリカ映画の心配以上に元気がないように感じられるフランス映画、イタリア映画が気になる。
映画作品単体では、2024年は『ボーはおそれている』の大大大大、大独走だった!アリ・アスターが作り上げたラビリンスは個人的には深く突き刺さり、ぶっちぎりに面白かった。共感性も非常に高いし、マルチバース風の演出も上手く使えているクレバーな映画で、これを超えるものがなかった。その次が2010年代に彗星の如く現れた鬼才ヨルゴス・ランティモス監督の『哀れなるものたち』。オムニバス映画『憐れみの3章』もヨルゴス・ランティモス監督にしてはこじんまりとした佳作に感じられたがそれだってしっかりと奇妙さと不穏さを見せたし、毎回毎回期待を大きく、その大きな期待に応えられる監督だ。次回作も勿論期待大である。
このアリ・アスター監督やヨルゴス・ランティモス監督のような「期待していた鬼才の監督の作品」枠では他にも、入江悠監督作品『あんのこと』が4位、アレックス・ガーランド監督作品『シビル・ウォー アメリカ最後の日』が6位、ガイ・リッチー監督作品『コヴェナント/約束の救出』が9位、白石和彌監督作品『十一人の賊軍』が10位、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品『デューン 砂の惑星PART2』が14位、橋口亮輔監督作品『お母さんが一緒』が15位、アレクサンダー・ペイン監督作品『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』が19位、吉田恵輔監督作品『ミッシング』が24位、阪元裕吾監督作品『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』が26位、クリストファー・ノーラン監督作品『オッペンハイマー』が31位、マシュー・ボーン監督作品『ARGYLLE/アーガイル』が32位、ファティ・アキン監督作品『RHEINGOLD ラインゴールド』が33位、濱口竜介監督作品『悪は存在しない』が35位、ソフィア・コッポラ監督作品『プリシラ』が43位、クレイグ・キレスビー監督作品『ダム・マネー ウォール街を狙え!』が45位、タイカ・ワイティティ監督作品『ネクスト・ゴール・ウィンズ』が50位というように期待していた監督が期待に応えた年でもある。そういう意味では鬼才に入れるのは失礼な名匠、巨匠枠ではリドリー・スコット監督作品『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』が8位、ジョージ・ミラー監督作品『マッドマックス:フュリオサ』が13位、そして御大の中の御大、クリント・イーストウッド監督作品『陪審員2番』が21位とそれぞれ健在ぶりを見せつけている。
そして、その合間を縫うように3位の『システムクラッシャー』や5位の『胸騒ぎ』、7位の『インフィニティ・プール』、11位の『ロボット・ドリームズ』、12位の『リトル・ワンダーズ』、16位の『市民捜査官ドッキ』、18位の『違う惑星の変な恋人』、20位の『梟ーフクロウー』22位の『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』、23位の『型破りな教室』、28位の『侍タイムスリッパー』、30位の『マンティコア 怪物』、34位の『葬送のカーネーション』、38位の『ルックバック』、39位:『ブリーディング・ラブ はじまりの旅』、40位の『ソウルメイト』、41位の『トランスフォーマー/ONE』、48位の『密輸 1970』、49位の『ハンテッド 狩られる夜』といった初監督〜監督作品本数2,3本以内の新進気鋭の監督の作品もキラリと光る。中でも、『ブランカニエベス』や『アダブカダブラ』を手掛けたパブロ・ベルヘル監督の『ロボット・ドリームズ』には惜しくもベストテンには漏れてしまったが驚かされた。
2025年は今現在分かっている範囲ではアリ・アッバシ監督作品『アプレンティス ドナルド・トランプの創り方』やペドロ・アルモドバル監督作品『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』、ポン・ジュノ監督作品『ミッキー17』、ショーン・ベイカー監督作品『アノラ』、そして久しぶりの根岸吉太郎監督作品『ゆきてかへらぬ』など、1月末から2月末まで期待作の公開が続くので、例年通り熱い1月、2月が予想でき、今から楽しみである!

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投稿を表示1位ボーなんだ!?🤯🤯🤯
ベスト50おもしろかったです!!