私の好きな映画

カッツ
2025/12/06 20:54

ゴッドファーザー 1&2

『ゴッドファーザー』パート1とパート2は、私の最も好きな映画である。何度観ても飽きることがなく、物語の複雑さゆえに観るたびに新しい発見がある。マフィア同士の抗争の中で、誰が味方で誰が敵なのか、初めて観たときには理解できない部分も多かったが、それでも強い面白さを感じた。繰り返し観ることで次第にその構造が理解できるようになり、作品の奥深さを実感するようになった。
この映画を理解するには、1950年代のアメリカ社会やキューバ革命などの背景を知る必要があるだろう。劇中に登場する歌手もフランク・シナトラをモデルにしていると言われているが、現在では彼を知る人も少なくなっている。
映画はファミリーの娘の結婚式から始まり、家族がテーマであることを象徴的に示している。単なるマフィア映画ではなく、家族、権力、そして運命を描いた壮大な人間ドラマである。物語はコルレオーネ・ファミリーの当主ヴィトーから息子マイケルへと権力が継承されていく過程を中心に展開する。
マイケルは当初、暴力や犯罪から距離を置こうとする人物だったが、家族を守るために冷徹な決断を下すようになり、やがて父を超える存在へと変貌していく。その過程は衝撃的でありながら、どこか哀しみを帯びている。
映画全体に漂う重厚な雰囲気、緻密な構成、そして登場人物たちの複雑な心理描写は、観る者に深い余韻を残す。特に家族の絆と裏切り、愛と暴力が交錯する場面の数々は、単なるエンターテインメントを超えた芸術性を感じさせる。まさに名作と呼ぶにふさわしく、何度でも観返したくなる作品である。
 

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