オスカー獲れたら、それをまた映画にしそう笑
ニュー・ブラック・シニカルコメディ
監督:コード・ジェファーソン
主演:ジェフリー・ライト
時間:118分
一体、どんな話?
皆さんは『黒人の物語』と聞いたら、どんな作品をイメージして、どんなお話が観たいですか?もうね、この聞き方がダメよね。何この人種くくり。そして黒人といえば、ゲットー、ダメ親父、ラッパー、コカイン、んで最後は警官に殺される。これがパブリックイメージ。耳が痛い。だって、そんなワードが並んでいたら、再生ボタン押しちゃってるもの。
ちょっと黒人から話は外れますけどね、日本の番組でも、いわゆる『大家族もの』がありますよね。あれ誰もね、金持ちの大家族なんかテレビで見たかないのよ。
[今月、お父さん失業しちゃった大ピンチ!この食費で食べ盛りの子供達、乗り越えられるの?お母さん!]が、観たいわけ。結局、私達は人をカテゴライズして、自然と決めつけて見ているし、それを感じ取ってメディアは作って売り出すシステムなんですよ。けど、これがもし自分が言われる立場になったら?って事ですよ。10人兄妹で育ちました。でも母方のおじいちゃんがその土地の名士で、食べる物も着る物も何不自由無く育ち、兄妹みな医者か博士か大臣になりました、って言われたら、どんな反応します?いや、何かちがーう。思ってたのと違うし、そーゆーの観たくないのよ。って勝手な事言いますよね。
こんな話を黒人側が、シニカルかつコミカルに描いたのが、この作品です(大丈夫そ?)
上流階級の黒人が主役
大学で講義をするモンク(ジェフリー・ライト)過剰な講義内容が問題になり、お暇を言い渡される。この冒頭の講義、黒人への差別用語を並べて、白人の生徒が拒否反応。これ自体自分の黒人の立場を利用して、パワハラ気味に進めましたが、その後モンクは、黒人差別が酷い南部ではなく、北部出身という事がわかる。
『どの口が言ってんねん』
そして、彼はもう何年も新しく作品が書けていないが作家でもある。家族とは距離を置いてきた。しかし、休暇もあるし、渋々実家のあるボストンへ。妹で医者のリサと会い、自宅へ帰ると認知症気味の母。医者だった父は既に他界していた。しかし、そこでそのリサが心臓発作でまさかの突然死。葬式には、モンク同様、家を出ていた兄のクリフがいた。兄は離婚しており現在はゲイとして生きている。
さて、今まで家で母の面倒を診ていたリサは居ないし、家族のことは何もわかっていなかったモンク、どうなる?
家族の事もそうなんですけど、先に触れたように、この作品の面白みは、いかにもな差別は一切出てこないんだけど、皮肉に耳が痛くなるって所。朝井リョウの『正欲』でも少し触れていましたが、私、多様性わかってます、理解あります、って気持ちよくなってる人に、今回はジワジワと濡れた靴下で靴履かなきゃならない状態にさせる感じ。居心地が悪い。
作中の台詞にも出て来る『白人が欲しいのは真実ではなくて免罪符なんだ』というのには、納得しちゃったし、あのジョニーウォーカーの例えは分かりやすかった。そう、大衆は酒なら何でもよくて、酔えればいいのだ。
きっと受賞しないけど(笑)
日本は劇場スルーされた作品です。配信もアマプラ独占。出版業界、映画業界のいやらしい所も露呈させてくる。ラストもしっかり皮肉が効いていて、気分が良い。とことん白人をバカにしてます。あそこまでやるからこそ、一緒に呆れて『F××k』って言える!
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投稿を表示まだ観れてないけど、新しい切り口の作品だよね!差別のシーンはなくて皮肉たっぷりだなんて。なんで公開されなかったんだろうね。でも本当にオスカー獲れたらそれを映画にしそうだね 笑
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投稿を表示コラム読ませていただいて、かなり気になりました!アマプラにあるのですねっ!見てみよう・・。
アカデミー賞とれたら、劇場でもあらためて公開されるかもしれませんね!ちょっと今回は控えてる作品が強豪なのでどうかわかりませんが、取れるとよいですねっ
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