ラストシーン!映画音楽で酔いたい
「光陰矢の如し」と言いますが・・・
早いもので今年も余すところあと8ヶ月、二百四十日あまりとなりました。
となると聴こえてくるのがジングルベル。えっ、まだ早すぎるって!?
いいんです、どうせやって来るもんなんだから早すぎる位がちょうどいい。
それにしても限度があるって・・・!?いいの!!
そこで、今回取り上げるのが1983年度公開の大島渚監督作品。
映画「戦場のメリークリスマス」
一番の魅力は、ラストの印象的なシーンとそこにかぶさって来るあの名曲。
♪ チトチトテン チトチトチトチトテン
おろっ!?そこのあなた、メロディーが違うって。
今、歌ったの、こまどり姉妹の「涙のラーメン」。全然違うじゃん。
でも、とんでもない歌、知ってるね~。
とにかく、あのラストシーン。
坂本龍一作曲「戦場のメリークリスマス」のあのメロディーが心に沁み、
響き渡る。
その中で余韻にひたる心地よさは、正に至福のひととき。
1987年、坂本龍一はベルナルド・ベルトルッチ監督の「ラストエンペラー」に出演。
音楽も担当し、日本人初のアカデミー作曲賞受賞へとつながって行く。
意表をついたキャスティング
この作品の最大の話題は、何たってキャスティングの凄さ。
“ROCK界のスーパースター“デイヴィッド・ボウイと坂本龍一、そこに“お笑い芸人”ビートたけし。
誰がこんなキャスティングを思いつくであろうか。
とんでもなく話題性があり、公開前から多くの人が関心を寄せた。
かつては“日本のヌーヴェルヴァーグの旗手”と呼ばれ、
観客に理論武装が強いられる様な作品ばかりを撮ってきた大島渚監督だったが、
その彼にとり一番のヒット作となった。
小難しい監督からポップな監督へ。
テレビのコメンテーターとしても「バカヤロー」を連発、
人気者となりバラエティ番組にも数多く出演した。
デイヴィッド・ボウイ、坂本龍一、そしてビートたけし。
三人とも演技は素人だが、逆にそれが物語にリアリティーを感じさせ、
意表をついたキャスティングによる不思議な化学反応が楽しめる。
作品の根底にあるホモセクシュアリティな匂いは、大島渚監督の
幕末の新選組を舞台にした1999年度作品「御法度」でも感じる事が出来る。
軍隊と新選組、男たちだけの閉鎖的な集団が生むドラマである。
あの役・・・本当は、坂本龍一ではなかった
「戦場のメリークリスマス」で坂本龍一が演じる“ヨノイ大尉” 。
この役は当初、坂本龍一が演じる予定ではなかった。実は、沢田研二が演るはずだったのだ!
それもほとんど決まりかけ、大島渚監督と沢田研二が顔合わせをした。
その顔合わせは帝国ホテルのスウィートルームで行われ、後は用意されたシャンパンで乾杯をするだけに。
しかし、その時・・・沢田研二が言ったその言葉で全てはパー。
白紙に戻されてしまったという。
とても残念な話なのだが、この時、沢田研二が言った事というのが
サイコーにステキで立派なのだ。さっすが・・・ジュリ~!
一体、何て言ったのか!?
それは、この時、沢田研二の後見人として立ち合い、
「戦場のメリークリスマス」にも出演している“ロケンローラー”内田裕也の自伝
「内田裕也 俺は最低な奴さ」に詳しく書いてある。ご一読あれ。
・・・てな事で、今の季節、タイトル的にはかなり早いが「戦場のメリークリスマス」。
ぜひとも、素敵な映画音楽と共にエンディングの余韻に酔って頂きたい。
そして、キャスティングも楽しんで頂ければ・・・お勧めです。
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投稿を表示坂本龍一にとって、人生における新たな展開、その切っ掛けはこの映画だもんね。出会い、そして才能と才能のぶつかり合いがまた新たなもんを生み出したんだわなぁ。ジュリーが断らなかったら、また違ってたんでしょうね。
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投稿を表示昨夜、坂本龍一さんの訃報を知り、こちらの記事を再度拝読いたしました。
本人は亡くなりましたが、作品は永遠に残りますね。YMOも細野晴臣さんのみに。
訃報を知り、色んな場面を思い出しましたが、デビットボウイとの美しいキスシーンとTHE MANZAIのオープニングをYMOの3人が出たこと、ビートたけしと鬼瓦権造をしていたことを走馬灯のように脳内を駆け巡りました。
映画音楽「巨匠」の教授
坂本さんのご冥福をお祈りいたします。
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投稿を表示「デイヴィッド・ボウイ」「坂本龍一」「ビートたけし」すごい組み合わせですね。同じ画面上に並ぶ絵が想像できません。
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投稿を表示お姉さんのつまびく~三味線に。。。思わずこまどり姉妹に反応してしまいました。
失礼いたしました!
戦場のメリークリスマスは思い出ある作品です。ビートたけしが出演オファーを受けた時に大島監督が怒鳴らない事を条件にしたとラジオで語っておりました。静止しないトカゲに対してキューをだしたトカゲにキュー事件やカンヌ落選事件などありました。ヨノイ大尉をジュリーが演じていたらまた違う世界観になっていたのかもしれませんね。ジュリ~と気分は樹木希林です。