A complete unknown---like a rolling stone は君たちに響くのか?!
ボブディランを知らない…
わたしはそんなに詳しくないです。
日本初来日時、わたしは中学生で、「フォークの神様」が来るって大騒ぎ。
大阪は武道館のようなオオバコが当時なくて、松下電器の体育館が会場になりました。
テレビのインタビューで「フォークの神様と言われていることにどう思う?」に対して、
「わたしは神ではない、人間だ」と。
フォークソングはメッセージ性の強いプロテストソングとして世界に広まりました。
時代は洋高邦低の時代で、日本はブリティッシュ・ロックに崇拝されており、
わたしも、ハード・ロックに洗脳されていました。
ディランを聞くと、ちょっとつらいな~というのが当時の印象です。
レコードの帯に〈ロック・ポップス・フォーク〉って表示があり、
ディランのカテゴリーはフォーク・ロックとなっていました。
ボブ・ディランに詳しい人なら、あれはこうだ、これは違う!などツッコミどころが多々あるんでしょう。知っているひとは知ってる、ゆえにネタバレ気にせず、書きます!
現役ミュージシャンの映画化
伝説のアーティストの映画化は多々ありまして、
現役となると希少だと思います。
レジェンドの足跡を俳優が演じ、その時代の空気感や世相を表現しています。
ボブ・ディランとは何者か?何を残したのか?
ほぼ、それは描かれておりません。
わからないのです。
名前は本名でないし、本人が語るエピソードにウソがある、本当のことを語らないなど・・・
得たいの知れない人物なんです。
彼に関する書籍や映画は多々あります。
映画の原作は「裏切りの夏」、かなり分厚い本。
ミュージシャンVS観客、フォーク対ロック!
商業音楽におけるミュージシャン、シンガーソングライターのことに限定します。
観客が期待する音楽を演奏するのか、
自分が演奏したいものを演奏する、黙って聞け!
自分の歌とは何なのか?
音楽におけるジャンル=壁ーフォーク対ロックの対立、
ギターとハーモニカによるフォークのあるべき演奏と、
繁殖してきた打楽器と電子楽器によるバンド編成・ロックとが、
対立するものなのか?
そんな問いかけをしてきます。
ボブディランの音楽はばロックであり、ブルースでもあり、カントリーなんでしょう。
彼の歌詞がなんらかのメッセージ性を帯び、人々に影響を及ぼし熱狂させていく、
しかし、その詩は彼の個人的な心情的であったりします。
彼の意図しない解釈が広がり、持ちあげられていく・・・
それに対してはクールかつ孤独なんです。
彼の正体は正確に語るれませんが、
まだ現役ミュージシャンであること、
現にライブ活動をまだやっている、
80歳を超えている、これは凄いことです。
コロナで中止となりましたが、来日コンサートが予定されていました。
オールスタンディングのライブハウスで。
映画で描かれるライブ演奏、彼は観客に応えるのではなく、戦っているよう見えます。
孤高のミュージシャンですね。
この作品を見るうえで、以下の実在する人物が登場します~
・ウディ・ガスリー
・ピート・シガー
・ジョーン・バエズ
・アール・クーパー
・アルバート・グロスマン
知っておくといいと思います。

ジョーン・バエズ役は非常にその雰囲気をだしていて、高音の歌声からファルセットになるのが、リアルです。デュエットでハイトーンの声もよく再現されていました。
映画のクレジットで、終始反戦活動などプロテストソングを歌い続けてと綴っています。
彼女のサントラの関りを紹介します。
冤罪事件「サッコ=バンゼッティ事件」を扱った「死刑台のメロディ」。
この主題歌「勝利への賛歌」でバエズは四行の歌詞をモリコーネのメロディにのせて、ただリフレインします。これが強烈な抗議になっています。

日本未公開で、テレビ放映された
「サイレント・ランニング」。
「2001年宇宙の旅」」などで知られるSFXマン、ダグラス・トランブルの監督作品で、SF映画なんです。
なんで主題歌をバエズが歌ってるのか?
テーマが自然環境なんです。
これはサントラショップでLPを購入しました。
ピート・シガーはプロテストソングの旗手でガチガチの原理主義者という認識だったのですが、
E・ノートンの演技はディランをこの世界に誘い、対立する者たちの間に入って、ディランを見守る
メンター的な優しい人物と描かれてます。
20年くらい前に、北山修コンサートでピート・シガーのことを知り、CD、レコードをショップ、レンタルを探したところ、見つかりませんでした。
入手できたのは大阪の某ラジオテレビ兼営局の音源ライブラリー。
さすが老舗放送局だけあって、演歌からポップスまで在庫が凄い!
ついでに鶴田浩二のアルバムもお願いしました
いまや、こういった音源はWebや音楽サイト、プラットフォームから聞くことができます。
映画の舞台となったLIVEの映像も見れます~
もうひとついでにボブディランのサントラの関りについて・・・

「イージー・ライダー」はP・フォンダがB・ディランに依頼したけど、なかなか曲があがってこないので、ロジャーマッギンに依頼したと当時言われてたが、本当はロジャーマッギンの方から売り込みがあって、「俺の曲のほうがいいぞ~」と言われてました。ウイキにはそんなこと書かれてません。サントラが歌中心になったのは「卒業」からで、「イージー・ライダー」で複数のアーティスト曲集Variousとなっていて、その後サントラセールスにおいて、この形態が売れ筋のアルバムとなっていきます。

自身も出演し、音楽を担当したのが
「ビリー・ザ・キッド21才の生涯」。
「天国への扉」のイントロ
♫「Knock, knock, knockin' on heaven's door」を聞くためにこのCDを購入。
主演のクリス・クリストファーソンはカントリーのスーパースターでこれ以降多数の作品に出演。演技はヘタクソでした。
唯一、心を通わせるのは~
言葉を話せないウディ・ガスリー。
病棟にいるウディ・ガスリーを訪ねていきます。
バイクをぶっ飛すディラン!
彼の象徴的な姿になります。
アラビアのロレンス、北野武を思い出します。
いまボブ・ディランの音源や映像がよく聞かれ、見られていることでしょう。
ミュージシャンのあり方ってどう?
陳腐なたとえと言われるかもしれませんが、
E・クラプトンや山下達郎を聞く人は頷くかな?
桑田佳祐のファンにはよくわかんないのでは?
と勝手に思いました・・・
ボブ・ディランなんか知らない世代は見たら、どう思うでしょうね
?