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クラシックを観る「七人の侍」

「午前10時の映画祭」で観る!

アメリカ人が好きな「七人の侍」

もう何度もテレビで放映されてるのですが、3時間超の作品はどうもテレビ視聴が合わないんで、この際スクリーンで観ました。

 

どうも「荒野の七人」と対比してしまいます・・・

以下、AIによる対比ですーーー

役割  七人の侍 (1954年) 荒野の七人 (1960年)  
リーダー 勘兵衛 (志村喬) クリス (ユル・ブリナー)  
副官/右腕 七郎次 (加東大介) ヴィン (スティーブ・マックイーン)  
剣豪/達人 久蔵 (宮口精二) ブリット (ジェームズ・コバーン)  
       
経験不足の若者 勝四郎 (木村功) チコ (ホルスト・ブッフホルツ)  
       
       
       

月刊「ロードショー」で「荒野の七人」リバイバル時に「七人の侍」とのキャラクター比較がありました。かぶっているのは4人。主演の三船敏郎に値するキャラはなかったのです。

もともと武士の一日を題材に計画していたところ、収穫時に農村を襲う落武者たちがいて、それに挑んだ農民の文献から発想されたそうです。黒澤作品はオリジナリティが少なくて、本作はほぼオリジナル作品とも言えます。

収穫時に40人の野武士に略奪されてきた村民は、長老に助言で侍を雇入れること提案。村人4人で町に行き侍探しに行きます。

「腹をすかした侍がいる、熊も腹減ったら山から出てくる」と、オー今の現実ではないか?!

こどもを人質に立てこもった盗人を僧に扮した侍・勘兵衛が単身で乗り込み、盗人を斬ってこどもを助けます。その勇気にみとられた農民が頼み込み、侍のリクルーティングが始まります。

この人選と七人という数、そして侍たちの履歴が描かれます。三船敏郎演ずる菊千代は農民という出生とそのコンプレックスも描かれます。

そして農民たちとの訓練が次のステップで、侍たちがくることの懸念などが重なり、侍と農民の信頼の醸成の場として描かれます。

クライマックスの野武士たちとの戦いーこれまで時代劇は主役のチャンバラがほとんどの時代、馬で攻めてくる盗賊たちとの合戦になります。当時、東映のひとたちが本作を見てビビッて、自分たちの時代劇の在り方を修正せざるを得なくなったとか。

スタンダードサイズではもったない激闘シーンです。このアクションだけでなく人物設定や行動になんらかの伏線が多数はられております。土屋嘉男演ずる農民が野武士への怨みの前提や農民と武士における身分差などが戦いにいくまで3時間近い描写をかけています。

音楽もあの勇壮なマーチがあるかと思えば、突然曲調の変わる音楽がつけられていたり、場面展開の際の音楽も特徴的でした。

 

アメリカ人、いやアメリカの映画人は「羅生門」とともに好き好きで、日本人よりも西洋人に評価されたのでした。

この映画を理解するまで40年ちかくかかってしまったのでした・・・

 

©TOHO

 

 

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1 件の返信 (新着順)
さっちゃん
2025/11/04 23:03

 ご自身の感受性をいっぱいに高めた鑑賞が分かります。
 私自身は大画面での鑑賞はいまだできていません。もちろん、これだけの名画ですからテレビ放映のときに観て、大学に入ったときに文化祭で映画部が16㎜で上映したのを観たのが映画としての最初の経験でした。
 その後も何回かDVDで観ましたが、やはり劇場での鑑賞には及ばないと思います。本作の特殊効果については、他の媒体でも見かけて、当時の活動屋さんの工夫と根性に頭が下がります。例えば本作では勘兵衛が馬に乗った野武士を矢で射るシーンがありますが、実際に矢を射かけることはもちろんできませんので、ある方法でテグスを伝って飛ぶ矢を当てているのです。どうやって動く的にテグスを張っているのかは秘密。どなたかが種明かしをしない限り、私の記事のネタなので。
 それはともかく、やっぱり銀幕での七人の活躍を観たいので、私もできるだけアンテナの感度を上げて情報を集めて、いつか本当の劇場で観る機会を捉まえましょう。そのときはインターミッションはあるかな?


さっちゃんさん、たくさんのコメントどうもありがとうございました。
新作見るのも重要ですが、古典も見るべきと思っております。
黒澤ー三船で日本映画が世界に評価されるのですが、肝心の母国の評価がそれ以上ではないのが残念~