こんにちは☺︎映画・カフェ巡り好きの看護師おしずです！

看護師ならではの視点で、映画を語ります♪

けれども堅苦しくなく、
にっこりほっこりできるような投稿をしていきたいと思います。
難しいことなどな〜んにも考えずにまったりと読んでいただけたら𓂃 𓈒𓏸𑁍
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幼少期から家ではいつもピアノの音色が聴こえた。自分が弾く時もあるし、CDを流していた時もある。クラシックは身近なものだった。

私は前作の「フジコヘミングの時間」も大好きだ。この作品は母と一緒に観たので、今作も絶対母と一緒に観に行こうと決めていた。普段映画はひとりで観に行くことが多いが、母と一緒に行くのもまた良い。それぞれのフジコさんへの想いを帰りの車の中で語った。

想いが溢れすぎて、言葉にまとめるのが難しい時ってありませんか？今回、フジコヘミングさんのドキュメンタリー映画第2弾「恋するピアニストフジコヘミング」を観て、心の琴線に触れ言葉に表しきれない想いが溢れ出た。

なぜ、私はこんなにもフジコさんに想いを馳せているのだろうか？その理由は、フジコさんのチャーミングなお人柄だ。淡々とほぼ無表情で喋る姿と発せられる言葉はユーモアで溢れており、そのギャップに虜になる。彼女は60歳後半に注目され始めたという超遅咲きのピアニスト。楽譜通り、機械通りに正確に弾くことが主流だった時代に「3回弾くところを4回弾いたとか言うけれど、そんなことどうでもいい。私なりに弾きますよね、そこに、みんなが感激する力があればいい。魂が入っているかどうか、それが大切。」とその信念を語る。世の中の流れなんて関係ない、相手の心に響くかを軸として自分のスタイルを貫いていった。ね？面白いでしょ？しかしそれは「チャーミング」という言葉に集約できない。なぜなら彼女は、幼少期に父と別れ、そして留学先で風邪を拗らせ片耳の聴力を失い、さらにピアニストとしてデビューする60代後半までは家賃も払えるかどうかと言う生活をしていたからだ。そのような状況下で自分の信念を持ち続けるということはどれほどの心の持ち主なのか。私が惹かれるところは、チャーミング且つ逞しく自立している女性だからである。彼女の生き様がピアノの音色に重なる。その音色は、哀愁漂い、繊細で、心にスッと響く音色は心の痛みを和らげ、涙がつーっと頬を伝うこともある。この映画を観ている時も、彼女の信念、生き方、そして美しいピアノの音色に何度も涙が止まらなくなった。

フジコさんの見つめる先には何があるのか。

私は今作を通して、初めてフジコさんがチャリティーイベントを開催していることを知った。フジコさん＝横浜やパリの大きな劇場で演奏するというイメージがあった。ひとり親を対象にしたチャリティーイベントでは、フジコさんのピアノ演奏だけでなく、小学生の合唱や琴の演奏もあった。自分の出番でない時にも、穏やかな表情でステージを眺めるフジコさん。ものすごく情が深い人なのであろう。

コロナ禍では、オンラインで度々メッセージを発信。「今大変な時ですが、諦めずに頑張りましょう」といった短いコメントではあるが、その言葉に嘘はなくて力強さと安心感がある。

フジコさんは常に自分のためだけでなく、自分のできることで困っている人にも救いの手を差し伸べる。そのために新しいことに常に挑戦していく。なんと90歳を超えても世界中を飛び回り、スケジュール管理も自分でしていたとか！

それにしても本当に惜しい人を亡くした。これほどまでにセンセーショナルなピアニストは後世現れるのだろうか。ご逝去された今年4月、世界中が悲しみに包まれた。「もう彼女はこの世にいない。生の演奏は聴けない」。だからこそこの映画に価値が置かれる。もう彼女の演奏を聴けないという現実に直面し辛い想いに打ちひしがれるが、彼女がどんな人生を生きていたかをともに振り返ることで一人一人の心の中にフジコさんが宿るきっかけになったのではないか。フジコさんが亡くなる少し前から世界中の飼い猫や飼い犬たちが立て続けに亡くなっていった。きっとこれは、天国でフジコさんのことを待っているのであろう。

フジコさんの死を通して、会いたい人に会うこと、やりたいことをすることは先延ばしにするとチャンスを失い永遠にチャンスが巡ってこないことを改めて痛感した。

世界中の自宅を自分が亡くなったあとどうしていくかと弁護士と相談し、終活を着々としていたフジコさん。「もう一生懸命生きたからもういい」といった発言も聞かれたが、自分の人生を自分だけのものにし、夢を掴み、日々悔やむことなく歩んできたからであろう。

天国でも多くの人をピアノの音色で心軽やかに癒してください。安らかにお眠りください。

Instagramにて『自分磨きも仕事も頑張る30代女子のための映画紹介』を投稿しています❤︎

是非是非遊びにいらしてください🌹 ✧︎