「シャレード」とヘンリー・マンシーニ
◆「シャレード(Charade)」(1963)
数々のミュージカルを手掛けてきたスタンリー・ドーネンの監督作で、その洒落たセンスを活かして作り上げた、パリを舞台にしたミステリー・コメディの傑作。オードリー・ヘプバーンとケイリー・グラントが主演する
スキー場からパリの自宅へ戻ってきたレジーナ(ヘプバーン)を待っていたのは、離婚予定だった夫の死。葬儀の会場には見知らぬ三人の男が現れ、大使館では情報局長(マッソー)から、戦時中に夫が軍資金2万ドルを横領していた事を聞かされる。五里霧中のレジーナはスキー場で知り合ったピーター(グラント)に助けを求めるが、彼もまた三人組の仲間だった……。
パリを舞台にして、セーヌ川での食事、公園の切手市等の場面も出てきて、ロマンチックな演出も多い。勿論、衣装デザインはジバンシーのもの。
ヘンリー・マンシーニの音楽は、アカデミー賞の歌曲賞にノミネートされている。
公開2週間前に、JFケネディが射殺されてなくなったことも、感慨深い。JFケネディは、オードリーのファンの一人でもあったらしい。
◆おしゃれな“シャレード(しゃれーど)”
シャレードとは、言葉当て遊びの意味でジェスチャーで行う、謎解きゲームの意味。車の名前にもなっている様に、仏語の“Cha”(シャ)の発音は、柔らかく、おしゃれに聞こえる。
◆ヘンリー・マンシーニの音楽
アメリカの作曲家であるが、「ティファニーで朝食を」の「ムーンリバー」をはじめとして、イタリア映画の「ひまわり」等の数々の名曲を残している。「シャレード」や「ひまわり」は、どこか切ない印象があるが、「シャレード」の方は夢み心地で終わり、映画のストーリー通りである。
- ティファニーで朝食を Breakfast at Tiffany's(1961年)
- 酒とバラの日々 Days of Wine and Roses(1962年)
- シャレード Charade(1963年)
- ひまわり I Girasoli(1970年)
◆はじけた映画
実際に使ったサウンドトラックとは別に、テーマをポップにアレンジしラジオやダンス・チューンに重点を置いたパーティー・アルバムとして再録音されているせいで、オープニングタイトルのビジュアルと相まって、軽やかな様子。
ケイリー・グラントは、ホテルの部屋を外壁からわたるシーン等をこなしているが?。
これベルモンドが演じたら、結構さまになるのに・・・とフランス映画もアメリカ映画のアクションを超えた部分もあるのにと正直思う。
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投稿を表示マンシーニのお陰で、サントラが実際に映画で使われた音源ではなく、映画で使用されなかったアレンジ楽曲を含めて再録し、「鑑賞のためのサントラ」としてオリジナル・サウンドトラックとして売り出すようになりましたね。映画とは離れても、音楽として鑑賞する力を持った曲を作った偉大な作曲家ですね