ワーナー・ブラザース映画オールタイムベストテン
どうも、じょ〜い小川です。
他のお題はサッと書けたんですけど、3つの内、最後の一つが中々書けないで、夏休みで言うところの最終盤まで残ってしまった。最終日……ではないんですよね。8月31日ではないんですよ。そこまでギャンブルというか、ギリギリのことは出来ない。ある意味、小心者というか。
ということで、今回のテーマは「オススメのワーナー・ブラザース作品」。いやぁー、普通にいっぱいあり過ぎてすごく迷いました。
というか作品そのものもそうだけど、
まず、この「オススメのワーナー・ブラザース作品」というのを1作品集中で紹介するか、
ランキング形式で3〜10本選んで紹介するか
、好きな作品をカルタ形式で紹介するか、
どう紹介するか迷いましたね。
いつもみたいにサッと書いちゃえばいいんだけど、今回は不思議と踏ん切りがつかない。
何度もベストテンを組んで崩して、他のメジャー会社のベストテンを作ってワーナー・ブラザースという会社を炙り出したり、本当に色々考えました。
そして考えに考え、日をおいてあらゆる角度からさらに考え抜いてワーナー・ブラザース映画作品オールタイムベストテンを作りました!
ワーナー・ブラザース映画オールタイムベストテン
1位:『フルメタル・ジャケット』
2位:『パシフィック・リム』
3位:『グラン・トリノ』
4位:『ジャージー・ボーイズ』
5位:『バリー・リンドン』
6位:『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』
7位:『ジョーカー』
8位:『時計じかけのオレンジ』
9位:『許されざる者』
10位『ダンケルク』
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総評:毎年、年末になるとその年1年間に公開された新作映画のベスト◯◯(注:ボクは毎年ベスト20〜50を作ってます)というのは作っているが、オールタイムで、しかも映画会社1社に絞ったベストテンは初めて。ということで、ワーナー・ブラザース映画の歴代の作品リストを見て、さらにここ20年の自分の年間ベストテンとオールタイムのベスト50を引っ張り出し、そこからワーナー・ブラザース映画の作品を抽出して、ワーナー・ブラザース映画オールタイムベストテンを作りあげてみた。
そこで、まず、ボクのオールタイムでの映画ベストテンにワーナー・ブラザース映画の作品が既に2つある。というか、ここ15年で、年間ベストテンの1位の作品が4つもある。これでベストテンの内6本はOKで、あと4本は歴代の作品を眺めながら決めた。
・ワーナー・ブラザースと言えばクリント・イーストウッド
他のメジャー会社(パラマウント、ユニバーサル、コロンビア/ソニー)+旧20世紀フォックス系と比べると、
クリント・イーストウッド主演・監督作品と『時計じかけのオレンジ』以降のスタンリー・キューブリック監督作品をガッチリ押さえている。これは大きい。
やはりワーナー・ブラザースと言えばクリント・イーストウッドであり、そこで3位の『グラン・トリノ』と4位の『ジャージー・ボーイズ』、9位の『許されざる者』がランクイン。正直、クリント・イーストウッド主演・監督作品のみのベストテンでも良かったけど、そうするとドル箱三部作などワーナー・ブラザース以外の作品も入れないと中途半端だし、ワーナー・ブラザース映画の作品となるとさすがに全部イーストウッド作品でさなくこの3本だけになった。
それでも、当時はほぼ引退作品的な匂わせががあった集大成的な『グラン・トリノ』に、それよりもさらに前に「最後の西部劇」として後に語られるイーストウッド西部劇での最後の主演作となった『許されざる者』も当時は引退作に近かったであろう。どちらも映像とイーストウッドそのものの黄昏時の美しさがある西部劇、アクション映画で、一発の銃弾の重みがあることでも共通点がある。そして『ジャージー・ボーイズ』はフォーシーズンズの栄枯盛衰を描きながら、シーンの切り替えの見せ方・演出が見事なミュージカルで、見たこちらが完全KOしたものだ。
・スタンリー・キューブリックに徹底的に映画を作らせた
繰り返すが、クリント・イーストウッド作品だけでも良い気がしたが、それでワーナー・ブラザース映画を語るというには足りない。次にワーナー・ブラザースの歴史の中で、スタンリー・キューブリックの70年代以降の作品から全て扱っているというのもこのベストテンに大きく影響した。トータルのオールタイムベストテンにも入る1位の『フルメタル・ジャケット』と5位の『バリー・リンドン』、そのベストテンからは漏れるが物凄く大好きで最初にハマったキューブリック映画でもある8位の『時計じかけのオレンジ』がそれぞれランクイン。
ハートマン軍曹と微笑みデブ、それと強烈なミニタリーケイデンスにラストの戦火のミッキーマウスマーチなど数々のインパクトを残した最狂の戦争映画の『フルメタル・ジャケット』は80年代映画の中でも一番好きだし、『バリー・リンドン』は至高の中世ヨーロッパ成り上がり映画としてボクの人生に役立っているし、コロバミルクバーの独特な世界観にあらゆる形でバイオレンスにまみれたカオスなSF映画の『時計じかけのオレンジ』と、キューブリックに作りたい放題作らせたワーナー・ブラザースの功績は偉大である。
・トッド・フィリップス、クリストファー・ノーランの台頭
イーストウッドとキューブリックの二人の映画だけでベストテンを占めてもよかったが、そうはならないところがワーナー・ブラザース映画オールタイムベストテンの特徴と言えよう。キューブリックやイーストウッドだけではなく、比較的新しい作品もしっかりとベストテンの上位に食い込むあたりに、ワーナー・ブラザース映画が常に将来を見据え、現役の新進気鋭も押さえていることがこの会社の凄いところである。
2位のギレルモ・デル・トロ監督作品『パシフィック・リム』は2010年代最高の映画だから絶対に外せないし、あと6位のファティ・アキン監督作品『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』は意外にもドイツのワーナー・ブラザース映画の作品なのでワーナー・ブラザース映画作品として堂々のランクイン。
これに7位のトッド・フィリップス監督作品の『ジョーカー』は10月11日公開の『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』への期待感込みだし、10位の『ダンケルク』はクリストファー・ノーラン監督の作品が入れたかったのと、公開当時IMAXレーザーがまだグランドシネマサンシャインになかったので、比較的大きなスクリーンで見るために成田のHUMAXシネマに行った記憶がある。『ダンケルク』も6回スクリーンで見たけど、『パシフィック・リム』もあらゆる形態で6回、『ジャージー・ボーイズ』も4回、『グラン・トリノ』や『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』、『ジョーカー』も公開当時複数回スクリーンで見てる。
本来、ワーナー・ブラザース映画を語るなら稼ぎ頭の『ハリー・ポッター』シリーズや『ファンタスティック・ビースト』シリーズを語るべきかもしれない。お金を稼いだワーナー・ブラザース映画の人気作品にして代表作品かもしれないが、さすがにオススメ作品としてはいかがかと思えてならない。
そう考えると、スタンリー・キューブリックやクリント・イーストウッド、一時期のマーティン・スコセッシ監督作品を扱い、どっしりとした大御所の作品が多い。長年柱となっていたクリント・イーストウッドも2025年公開予定の『Juror #2』が引退作品という報せがあり、そういった意味でも