『BAD GENIOUS/バッド・ジーニアス』前のめりレビュー
どうも、ごきげんようKotyです。
自分が犯した罪は分からせたい、認めてハハーッとなったところにキッチリお裁きを下して万事解決、そこまでが悪を犯した者の支払うべき代償、せめてもの受け入れる美学、水戸黄門や暴れん坊将軍で育った正義感の強い筈の私にブッ刺さったのが『BAD GENIOUS/バッド・ジーニアス』です。
カンニングって思いっ切り悪じゃないですか。
なのに小気味よく、主人公頑張れと応援したくなる作り。巧みでした。

昨日公開された『BAD GENIOUS/バッド・ジーニアス』は、中華系がルーツのアメリカ人、リンがスリリングかつ天才的なカンニング(させ)術を披露する快作です。
まずはあらすじをどうぞ。
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①あらすじ
②ピックアップ情報
③私の思いの丈
④Kotyセレクト関連作品
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①あらすじ
貧しい家庭に生まれながらも天才的な頭脳を持つ女子高生のリンは、名門校に特待生として迎えられる。お金持ちの学生ばかりでなかなか馴染めずにいた彼女だったが、ある時落第ギリギリの親友グレースを試験中に助けてあげたことをきっかけに、おちこぼれ達を救済する前代未聞のカンニング計画を持ち掛けられる。思いがけず大きなビジネスに発展する中、やがて真面目な学生バンクに気づかれてしまうリンだったが…。
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②ピックアップ情報
⭐️製作を手がけるのは、フランス映画『エール!』を『コーダ あいのうた』としてハリウッドでリメイクし、第94回アカデミー賞(R)作品賞を受賞したスタッフ。
⭐️舞台は2016年のアメリカのとある地方都市。貧しい家庭に育つ天才少女・リンが有名高校に特待入学するところから物語は始まる。落第の危機に瀕した親友を助けるため、リンは試験中にある方法で答えを教えてしまう。その事件をきっかけに、リンを取り巻く環境は一変。やがて、世界を跨ぐカンニング計画の実行へと発展していくのだった―。
⭐️メガホンをとるのは、本作が初監督となり、脚本も担当したJ・C・リー。これまでに数多くの映画、演劇、テレビシリーズの脚本を担当し、2019年にサンダンス映画祭でプレミア上映された『ルース・エドガー』では高い評価を集めた。
⭐️オリジナルとは異なる“新たなラスト”とは――?
公式サイトより抜粋、再構成。
個人的に、サンダンス映画祭は各国の映画祭で一番性に合う映画祭なので、そこ出身の監督が撮ったというだけで信頼出来ますね。
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③私の思いの丈
ちょっと。
ちょっとちょっと。
Discover usにはその週公開のプッシュ映画が毎週幾つかあるのですが、バッド・ジーニアス、選に漏れてるやんけ!!
めちゃくちゃいい作品なのに!!
私は勝手に書くよ!!!
格好良い快作で、タイトルに偽りなし。
これも私にブッ刺さりましたわよ。
観終わって直ぐ劇場を出た通路を歩きながら荒ぶる気持ちをポストしたほど(歩きスマホ良くない)。
次の日、あれ? ラブインのコラム書いたんだからこっちも書かなくてはいけないのでは? という気付きに駆られ、今これを書いております。
主人公の高校生リンは、頭キレキレ。多方面に頭が回り、計算も早い。
ひょんなことからカンニングの手助けをしてしまい、カンニングの伝道師に……
悪しき振る舞いをしているとも言えるのですが、一概に悪いと言い切れない現実がそこにはありました。
そして主人公の家庭はシングルファーザーの家庭です。ベネディクト・ウォン演じる不器用なお父さんが、娘を思うが故に、自分の考えを押し付けてしまったり、娘を知ろうとしなかったと後悔したり、親子愛にも見どころがありました。
主人公のリンを演じたカリナ・リャンさんは私は今回が初見でしたが、実に魅力的な俳優さんだと感じました。これからも楽しみですね。
欲を言えば、昔の映画に時々あったように、エンドクレジットの後におまけ映像があったら先を想像出来てもっと良かったなとか。
しかしそのちょい物足りない残しの観後感もまたオツなものです。

あ、タイ映画版をまだ観ていない人は先入観を持たないために、先にハリウッド版を観ることをおすすめします!
その後でタイ版も是非どうぞ。
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④Kotyセレクト参考映画
今回は一般的な関連映画をセレクトしてみました。
●バッド・ジーニアス 危険な天才たち
《2017/タイ/ドラマ/130分》


皆さんご存知、リメイク元のタイ映画です。
中国で実際にあった事件をどういう経緯があってかタイで映画化。
タイ映画がこんなにも全世界でヒットするってなかなかないですよね。そこを捻じ伏せた圧倒的な映画力。成り上がりたい思いや貧富の差など、おかしみと哀しみの混在した絶妙な映画です。
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● 月に囚われた男
《2009/イギリス/ドラマSF/97分》


ハリウッド版『バッド・ジーニアス』の主人公リンのお父さん役、ベネディクト・ウォン繋がりで。
彼がちょい役のトンプソン役で出ているのですよ。
主演のサム・ロックウェルの一人芝居が良く活きる、低予算SFの良作です。
当時、どうせ画面にお一人でしょう? と舐めてて映画館で観なかったことを後悔した作品でした。レンタルで観た後、速攻円盤を買いました。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
早くも下半期、上半期ベストの『ラブ・イン・ザ・ビッグシティ』を上回ったかも知れない……?
それでは、また。
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示リメイクされたんですね👀 アメリカ版も面白そうです
オリジナルもヒットしていましたね タイにもこういう作品があるんだ…!と驚いた記憶があります