白鍵と黒鍵の間に
1988年、銀座。
昭和63年、翌年には平成になる。
このギリギリ昭和って設定がニクい。
夜の世界観がとても良い。キャバレーなんて今は遠い昔の響き。
札幌にもススキノという不夜城があるけど、あの世界って、本当の事なんて無いようで、もしかしたら現実かもしれない。そんな気持ちにさせる空気がある。
昼と夜の顔が違う街、というのもこの作品にピッタリ。やたらと皆がタバコを吸うのも、時代を感じてやまない。
店の事をハコと呼ぶ。
私は昔よく、ディスコなるものに行ったが、そこを大箱と呼びクラブは小箱と呼んでいた。懐かしい(遠い目)
【ストーリー】
ジャズピアニストを夢見る博(池松壮亮)
宅見先生(佐野史郎)につまらない堅苦しい演奏だと言われる。
〜ノンシャラント〜
このキーワードの元に、勧められてキャバレーへ武者修行に行く。しかし、夢と現実は違う。
俺がやりたいのは、こんな事じゃない!!
不貞腐れていたら、そこに謎のあいつ(森田剛)が『あの曲』をリクエストし、博は弾いてしまう。
どうやら『あの曲』をリクエストしていいのは、銀座を仕切ってるヤクザの会長(松尾貴史)だけで、弾いていいのは南(池松壮亮)だけという。
バンドマンが集う店に入ると、slowlyという店のバンマス三木(高橋和也)がいた。
店を辞めたばかりの博が、ピアノ弾きます!とアピール。
ふっと横を通り過ぎて行ったのは、slowlyのピアニスト南だった。
【ここがポイント】
この作品のややこしやーな所は、この時間軸が3年後と今を同時進行で見せる部分。
主演の池松壮亮くんは、夢を追い始めた青年博と、同一人物である3年後の博を南として演じ分けている。
とても上手く演じ分けてるから、どっちが今?とかはないけれど、後半急にバタバタし始める展開で、おいおいどーした?ってなるのはご愛嬌。
アメリカへ渡る南が、店でデモテープを作るシーン。あの一体感、あたしゃ好きでしたね。
実は、ジャズバーで歌うは歌手のクリスタル・ケイ。すっかり大人の魅力たっぷりになったクリちゃんの歌声も是非、ご堪能下さい。
【ちょっと裏話】
元々は、このどーした展開のまま終わる脚本だったらしいのですが、池松くんと監督が話し合い追加されたのが、今回のラストシーンだそうです。
また、あの曲を弾くのは池松くんご本人!
猛特訓したそうなので、そこも是非お楽しみに。
ちなみにこの作品には原作があります。
役名の「南博」は原作者のお名前。南さんは、ジャズミュージシャンで、エッセイストとしても才能を発揮。
『白鍵と黒鍵の間に-ジャズピアニスト・エレジー銀座編-』は、ピアニストとしてキャバレーや高級クラブを渡り歩いた3年間の青春の日々を綴った回想録なんです。
【この作品、オススメは?】
とにもかくにも、この昭和バブルの夜の街とジャズ!雰囲気ムンムン。
咥えタバコの煙を潜らせながら、ピアノやサックスの音色に酔いしれる。
そんな中で、流される事なく夢を諦めるな!という前向きなメッセージが隠れた、シャレオツムービーでございます!
10月6日から公開中。是非、劇場へ!
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投稿を表示冒頭の時代背景を説明してくれているおかげで、ものすごく分かりやすいです👏
余談大事っすねぇ〜😏
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投稿を表示いつの間にコラム書いたの?笑 言葉がかしこまってなくて読みやすいし、何よりもじゅんちゃんらしくていい😆✨
まさか最初が『白鍵と黒盤の間に』とは思わなかった!これね、観ようかめちゃくちゃ迷っているんだよね~。
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