そのストッパー、外しちゃってもいいですか?
「春画先生に会うと、みんなこうなっちゃうんだよ」
「春画先生」
2023年公開 114分
監督・原作・脚本:塩田明彦
キャスト:内野聖陽、北香那、柄本佑、他
春画先生に会った人は、ストッパーが外れたように、
みな不思議と、解放的で大胆になっていく
今まで沢山、ラブストーリーや、ラブコメディを観てきましたが
こんなにも情熱的、狂気的、そしてピンポイントで偏(ヘン)な愛を観たのは
初めてかもしれません
今回は、観ていると色々抑えがきかなくなってくる(?)ある意味危険で
悶絶級に幸せな、現在公開中の偏愛コメディ映画、「春画先生」をご紹介します
そもそも春画先生って誰?
春画先生はあだ名で、本名は芳賀一郎という研究者
春画(むかしの性風俗画)の魅力に取りつかれ、
四六時中、そのことしか頭にないため
周りからはヘン人扱いをされ、「春画先生」と勝手に呼ばれている
そんな彼はある日、喫茶店でいつものように春画を眺めていたところ
横目でチラリと春画をみてくる女性店員と出会う
それがこの物語の主人公である、春野弓子だった
「興味があるなら、明日にでもここへ来てみるといい」
そう言って彼は弓子に名刺を渡し、その場を去っていった
これが、すべてのはじまり、つまり覚醒への幕開けでした
春画をみるとき、どこをみる?
春画をみるとき、ほとんどの人が、ピンポイントな部分をまじまじみつめてしまうと思います
弓子も然り。
しかし先生は、その部分を一旦隠し、周り全体をみつめるようにと諭していく
すると不思議なことに、さっきは全く目に入らなかったものが見えてきて、
描かれてる人物の心情や、絵に施された数々の工夫がわかるようになり、
その奥深さに気付いた弓子は、どんどん春画の魅力にはまっていく
「嫉妬」そして「覚醒」
家政婦として働くことと引き換えに、春画のことを教えてもらえることになった弓子は
春画を鑑賞するパーティーへ同行することに
しかしそこで思いがけず、先生の口から女性の影を感じる発言を耳にしてしまう
それを聞いた弓子は、文字通りムっとした顔になり、もう止められません
彼女は春画が好きになっただけではなく、先生にも夢中になってしまっていたのです
だけど、先生の心には、忘れられない女性がいて…
🐈ここミロポイント🐾
想像を絶する弓子の行動の数々に、度肝を抜かれます
先生のことが壊れるほどに大好きで、先生との夢のような一夜に恋焦がれる弓子を止めるものは
何もありません
目的のためなら、どんなことでもやってのけてしまう
あんなことや、こんなことまで。
一見、理解不能にも思えてくることでも、
だんだんと「いけそう」と、こちらのストッパーまで外しにかかってくるのが
この映画の魔力、いや、魅力。
でもそんな中でも、「まさかそんな誘惑方法があったとは…!」と新しい発見があったり。
かつお節にさえも、エロスを感じたり。
まだご覧いただいてない方には、何のこっちゃな話で申し訳ないのですが、
映画を観た後にもう一度この記事に目を通していただくと、
きっと意味がわかってもらえると思います
吐息と漏れ出る声に悶絶
はじめて春画の魅力に触れ、ふいに心の奥底から漏れ出た弓子の感嘆する声は、
一瞬ながらも、行為に及んだときのそれよりずっと刺激的で官能的。
「春画先生に出会ったら、こうなっちゃうのか…」
を、ぜひ、大スクリーン、大音響でご体感あれ!
観終わるころには、弓子の勢いに影響されて、あなたも無敵になっているかもしれません
「春画先生」は現在絶賛公開中
ミロシネマ🐾
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