あのロゴとオープニングが印象的な、ワーナーブラザーズ配給作品 三選
長年映画を観てきて、配給会社のキャラクターを特段意識した事がありません。どこどこの映画会社がどこどこに買収された、どこどこの傘下に入ったといったニュースが飛び交ってきたアメリカのメジャー映画スタジオ。「ワーナーブラザーズ」というお題の意図は正直よく判りませんが💦、少なくともパラマウント・ピクチャーズと共にいつの時代も"BIG5"に君臨してきた名門スタジオであるのは間違いありません。
そんなWBの配給作品として、私が印象に残っている作品はというと・・・
①劇場版銀魂 新訳紅桜篇(2010年)
少年ジャンプの人気連載漫画の劇場版アニメという極めてローカルな邦画作品を観に行ったら、冒頭WBのオープニング映像が流れてきてもうビックリ&ワクワク!(そもそも当時は邦画で、かつアニメ作品でそんな事あり得なかった)。しかも何度も!(笑)
映画化の栄誉(?)自体を開き直りの精神でギャグにしてしまうしたたかさ。楽屋落ち、そして劇場公開そのものをおちょくるかの様な、いつも通りのオトボケぶり満載のオープニングは原作の切れ味そのまま。本篇はしっかりと原作のエピソードとノリを踏襲し、OPとEDでは映画化ネタでひと暴れ。
TVアニメだ?劇場版だ?そんな大人の都合など知ったこっちゃねぇ、とばかりに銀魂ワールドを炸裂させた制作スタッフに敬意を表します。
上映終了後、思わず拍手しようかと思いました。
②グラン・トリノ(2009年)
クリント・イーストウッド監督作品のオープニングは、いつも静謐さを漂わせる青みがかったシルバーのロゴがその世界に誘ってくれる。中でも私のお気に入りはこちらの作品。老兵イーストウッドの自身に鞭打つような演技に胸が締め付けられます。
昔気質の頑固ジジイのようでいて、じつはとてもリベラルなウォルトの生き様が、この作品の世界観とダブっていつものように共感を禁じえません。
モン族の隣人とのふれあいが彼を変えていくという説明は、少々正確さに欠ける。彼は自分が持っていた幾つかの先入観の誤りに気付いたかもしれないが、基本的には何も変わっちゃいない。文化は異なるも今時の白人の子供達が無くしてしまった礼節と思いやりを持ち続けているタオやスーという若者の“真っ直ぐさ”は、彼にとって対等に話をすべき相手だったというだけ。かくして老い先短いこの町の古株以外で初めての友人を得た彼が、大切なものを守る為にとった最良の策がやるせない。またこのクライマックスへ向けた伏線の張り方が、(いつもの事ながら)上手いです。
全編を通じてユーモアを忘れず、それでいてすっかり老境の域に入ったイーストウッドが時折見せる昔のタフガイの面影、これがシビれる程にかっこいい。ダンディズム溢れる作品でもあります。
③燃えよドラゴン(1975年)
私の世代的には、ワーナーブラザーズ(映画会社)のロゴというよりもワーナー・ミュージック(音楽会社)のロゴという印象が強い、ソール・バスがデザインした「w」のロゴで始まる本作。
言わずと知れたドラゴン・ブームの火付け役、ブルース・リー唯一のハリウッド作品。その鍛え上げられた肉体が命の炎を燃やし尽くそうとしているかのように凄味漂う勇姿として、スクリーン上で華麗に暴れ回る。
この作品のブルース・リーからは他の作品にはないオーラというか凄味みたいなものが漂っていて、それが「荒馬と女」のマリリン・モンローの美しさと同質のものに思えてならなかった。死の直前の、最後の作品にのみ漂うその妖艶さ。余計にその後の作品を観る事が叶わない現実が切なく思えたものでした。
随分前の話ですが、うちの会社の50代後半(当時)の年輩課長が、この作品を観た事ないという若手の課長にDVDを貸したところ、
「どやった?」
「えー、まぁ面白かったです」
「そんだけ!?」
最近の男の子はもはやブルース・リーに血湧き肉踊らないのか!?と、社内は一時騒然となりました(笑)
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投稿を表示クリントイーストウッドはダーティーハリーで観るWの文字でワーナーブラザーズのイメージが定着してました。燃えよドラゴンもワーナーブラザーズだったんですね!
今50代前半ですが男子として「ブルース・リー」の洗礼を受け、すわ親治、竹中直人、コロッケのようにブルース・スリーの声帯模写をした世代です(笑)また観たくなりました!アチョ~。。