Discover us

オススメ教えて!

じょ〜い小川
2024/07/13 06:54

昭和のカルト映画として名高いグループ・サウンズ映画『進め!ジャガーズ 敵前上陸』

『進め!ジャガーズ 敵前上陸』

1968年(昭和43年)の映画で、監督は『にっぽん・ぱらだいす』や『スチャラカ社員』を手掛けた前田陽一、脚本には小林信彦( !)が中原弓彦の名義で書いている。

 

まぁ、GS(グループ・サウンズ)のザ・ジャガーズを主演にしたアイドル映画を中村晃子や尾崎奈々といった綺麗どころに伊東四朗がいた「てんぷくトリオ」に五代目三遊亭円楽といった芸人や落語家、内田朝雄や南道郎、大泉滉に青山ミチ、さらに5人の女殺し屋の一人に若き頃の藤田憲子など、今でこそ昭和の芸能人や俳優、芸人に詳しい人なら目を引くキャスティングしたものだけど、本来は堺正章やかまやつひろしがいたザ・スパイダースの主演映画が流れてザ・ジャガーズになって作られたものらしい。

 

金塊を密輸する悪の組織の作戦に、たまたま指示した格好をしていたザ・ジャガーズの岡本信が間違えて拐わて、それを助けることで展開するドタバタスパイアクションコメディ。

『007/ドクター・ノオ』から『007は二度死ぬ』あたりまでの『007』シリーズをサマーランドやスキーリゾート地、硫黄島という設定の離島で撮影したパロディ映画+GSのザ・ジャガーズのアイドルプロモ映画でやったらこんな感じになるかな。

 

多少変なショットはあるけど、小林信彦が脚本を書いただけのことはあって最低限の筋は通っていてストーリーの破綻はない。伊東四朗や三波伸介のドタバタとナルシストな警部を演じる三遊亭円楽、上手さが際立つ青山ミチの歌、当時としては異様に綺麗な中村晃子や尾崎奈々など、見所が沢山ある。

 

さらにはスキーリゾート地のシーンはてっきり『女王陛下の007』のパロディかと思いきや『進め!ジャガーズ〜』の方が先だし、後半の硫黄島の日本兵のくだりなんか後のグアム島の横井庄一氏やルバング島の小野田寛郎氏の日本帰国にも繋がったんじゃないかな?

 

たしかに脱線やおふざけ、芸能人のリゾートレジャー映画のノリで穴はなくはないけど、2000年以降にたまにある本格的なダメダメ映画と比べるとそれほど悪くはない。冷静に考えれば植木等主演のクレージー・キャッツの映画やザ・ドリフターズの映画だってこれぐらい荒唐無稽だし、ザ・スパイダースやザ・タイガースの映画の方が「どうよ?」としか思えない脚本だったりする。

 

カルト映画と言えばそう言えなくもない。なにしろ、2本立て前座扱いの映画でメインがさらにこれを上回るカルト映画と言える大島渚監督の『帰って来たヨッパライ』だったりする。『進め!ジャガーズ 敵前上陸』からの『帰って来たヨッパライ』の二本立てとか、令和の映画ファンが見たら頭が破裂するんじゃないかな(笑)。

 

それにしてもこの『進め!ジャガーズ 敵前上陸』をいつでもレンタル出来て、見られる令和のツタヤディスカス、素晴らしすぎる!

 

出来ればたのきんトリオや松田聖子のアイドル映画もレンタルして欲しいね。

コメントする
1 件の返信 (新着順)
かこ
2024/07/13 08:29

たのきんトリオ✨松田聖子✨
すっっっごく懐かしい🤩🙌


じょ〜い小川
2024/07/13 09:19

松田聖子で言えば中井貴一共演の『プルメリアの伝説 天国のキッス』、たのきんトリオは東宝映画たのきんスーパーヒットシリーズ。今なら色んな角度で楽しめる、と思います(笑)。