村松健太郎
2024/03/06 14:25
異色のティーンエイジャーサスペンス『ゴールドボーイ』
『デスノート』2部作や『あずみ2 Death or Love』、さらに”平成ガメラ三部作”や『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』などの怪獣映画まで何でも手掛けてきていることで、オールジャンルいける人だという思いがあった金子修介監督が”そういえば特殊なティーンエイジャーの映画の達人だった”ということを思い出させてくれる快作でした。
『デスノート』も『あずみ2 Death or Love』もそうですし、初期作品『1999年の夏休み』や”平成ガメラ3部作”もその要素が強かったですね。
本作はサイコパス的な犯罪者とその犯罪を知ったことで対峙していく子供の心理戦を巧いテンポで描いています。
子ども側の厄介な怪物3人組、特に中心人物を演じる羽村仁成の顔と名前は覚えておいた方が良いかもしれません。
もう一方の主役である岡田将生。端正な顔立ちもあって”好青年キャラ”を演じることが多いですが、実はこういうひたひたと迫ってくるような妖しい役柄が巧くはまります。『悪人』、『ドライブ・マイ・カー』、『CUBE』なんかの彼を思い出してください。久しぶりに気持ちの悪い岡田将生を見れて嬉しかったです。
またここ数年本当に頼もしい存在として日本映画を支えてくれる江口洋介が今回も頼もしい存在として映画を支えてくれています。
最後の最後まで物語が展開し続ける秀作サスペンス&ミステリー映画です。
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