「エクソシスト」 これぞ身の毛もよだつホラー映画!
「エクソシスト」(1973年・アメリカ、カラー、132分)
監督:ウィリアム・フリードキン
暑い時に観るべき恐怖映画として、多くの作品を挙げている人もいますが、私はこれ1本で。
悪魔に取り憑かれた少女の口から出る罵声の数々、首が360度回ったり、十字架を自分の股間に突き立てるといった想像を絶する行動、それらの恐ろしい形相が声質には、ショッキングという言葉しかない。
そして、本作に関わった俳優やスタッフが、実際に不思議な事象、不幸な出来事に遭遇しているのも、実に因縁めいて怖いのだ。(後述)
イラク北部の古代遺跡で発掘作業をしていたアメリカの古生物学者のメリン神父(マックス・フォン・シドー)は、「悪霊・バズズの偶像」を発見する。そしてバズズの復活が近いことを悟り、自ら悪魔祓い師として悪魔と対決することを予期する。同じ頃、人気女優のクリス(エレン・バースティン)は、ワシントンでの映画撮影のために、12歳の娘リーガン(リンダ・ブレア)と共にロケ現場近くに家を借りていた。ところがこの家は、夜になると屋根裏から奇妙な物音が聞こえ、リーガンはベッドが揺れると訴える。やがてリーガンの誕生パーティの夜、憑かれたようにベッドから起き上がったリーガンは、招かれた客の一人に向かい ‘お前は宇宙で死ぬわ!’ と暴言を吐き、なんとその場に放尿する。数日後、リーガンは寝室で悲鳴を上げた。クリスが駆け付けると、リーガンが寝ているベッドが上下左右に大揺れしている。事態はだんだんエスカレートしていき、クリスはリーガンを精神科医に連れて行った。するとリーガンは医師に卑猥な言葉を浴びせるなど、症状は悪化の一途をたどる。現代医学ではどうにも解明できず、悪魔に取り憑かれたらしいということで、悪魔祓いの経験のある神父が呼ばれるが...。
本作は当時、上映の劇場において子供や女性に限らず、大人の男性観客までもが、あまりのショッキングさに倒れて病院に収容されたというケースが何件も報告され、一種の社会現象にすらなったようだ。
監督のウィリアム・フリードキンは「フレンチ・コネクション」(71年)で新しいスタイルの娯楽アクションに挑み、ニューシネマ以降のアメリカ映画を活性させた役割は大きいと思う。本作も才気あふれる映像センスを随所に織り込みながら、優れたモダンホラーに仕上げている。
ただ、映画の基軸となる神と悪魔の対決は、キリスト教社会の根底に関わるものだけに、その恐怖にもリアリティーが感じとれる。
12歳の少女が悪魔に取り憑かれる...。その衝撃的な内容もさることながら、この映画の恐怖を大いに助長したのは、計算された音響効果に他ならない。
イラクの路地の喧噪や、鍛冶屋の槌音、それに続く不吉の予兆を感じさせる屋根裏部屋に響く不気味な音、ベッドの振動音、そしてリーガンが悪魔に取り憑かれた後に発する隠語の数々...これは獣のような恐ろしい声だった。
実は、圧巻のその声を発したのはリンダ・ブレアではなく、「オール・ザ・キングスメン」(49年)でアカデミー助演女優賞を受賞した名女優マーセデス・マケンブリッジによる吹替えだった。ところが、当時マケンブリッジの名前がクレジットに明記されていなかったため、彼女は激怒して訴訟沙汰に。 ‘もしブレアが自分の声でやっていたら、観客はみんな笑うだけだったろう’ というのがマケンブリッジの主張だった。
さて、冒頭に記した、不思議な事象、不幸な出来事について。
(本作に関わった俳優やスタッフが、実際に遭遇している)
①本作の撮影が始まると早々に、マックス・フォン・シドーの兄弟、そしてリンダ・ブレアの祖父が
死亡している。
②カラス神父を演じたジェイスン・ミラーの息子がバイクにはねられて重傷を負い、エレン・バース
ティンは背中を痛めた。
③小道具係がジョージタウンの家のセットを建造中に親指を切断した。
④原因不明の出火で、上記③の家のセットが夜に全焼、再び建造するために6週間も撮影が中断し
た。
⑤悪霊・バズズの3メートルの模型が、イラク・ロケのための輸送中に行方不明になり、香港で発見
された。
これらの出来事はたんなる偶然だったのか、知るのは悪魔か、それとも神のみか。
当時、オカルト・ブームの火付け役となった作品であることは間違いない。
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投稿を表示エクソシスト、私も大好きな映画です。
当時はまだ自分が幼かったのでエクソシストはかなりトラウマになりました。笑💦
悪魔に取り憑かれたらどうしよう...と考える時までありました😂
大人になってから観るとそれはそれで怖いと思うシーンは沢山ありますが、子供の時に観た時はとにかく「悪魔に取り憑かれないようにしよう...」と思ってましたね、、笑💦
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投稿を表示両親と映画館でみた作品です。
両親は怖がっていましたが、私はよくわからなかったのか、あまり怖くはなかった記憶があります。でも後にテレビで見たら、凄く怖かった!(笑)
色々な曰く付きの作品でもあり、そっちも怖いですね。
映画館の帰りに伊勢丹でビンクのベレー帽(映画とは関係ないですか)を父に買ってもらった事を覚えております。色々な意味で懐かしい作品です😄
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