これぞライミの本領発揮！！『ＸＹＺマーダーズ』

皆さんこんにちは
椿です

まぁ、この７月、、なんて天気なんでしょう・・・。
遅い梅雨入り、３５度を超える気温、どっと重い湿気、突然の雷雨・・・

こんな時は思い切り楽しい映画を見ておもいっきり憂さを晴らしましょう！

そんなわけで、椿、とっておきの作品を紹介しますわよ。

しかし、この作品、結構マイナーなのか、配信が一切ありません！！

でも、心配ご無用！！

僕らには

TSUTAYA DISCUS

という強い味方がいるではないですか！！

もともと、今日ご紹介する映画は、店舗型レンタル店でも、置いている店はほぼ無いといってもいい作品です。

「そんじゃ、面白くねぇんじゃね？」

何をおっしゃるウサギさん！！

こんな面白い映画、そうは無いぜいよぅ！その映画の名は

『XYZマーダーズ（1985）』

【ものがたり】

　或る刑務所で、大量殺人のかどで収監中のヴィックが今まさに電気椅子処刑されようとしていた。頑なに無実を訴える彼だが、屈強な所員に刑場へ引っ張り出される。一方、その刑務所に、修道女を乗せた一台の車が猛スピードで向かっていた・・・。

　ヴィックはトレンドの経営する警備会社に勤める、さえない警備員。社長のトレンドは人がいいのが災いし、共同経営者に騙され会社を失おうとしていた。トレンドは「We Kill Allsides」の看板を掲げる２人の生き物駆除業者ファロンとアーサーに“ある駆除”を依頼する。それは共同経営者の抹殺。ある嵐の晩。計画は実行に移される。しかし、このおっちょこちょいの殺し屋は依頼主のトレンドまで殺してしまい、しかもその現場をトレンドの妻に見られたものだからさぁ、大変！妻は執拗に二人に追い回される。
　一方ヴィックは仕事先で出会ったナンシーに一目ぼれ。さえないヴィックをキモがる彼女だったが、金持ちの下衆野郎にふられ、いろんな辛いことが重なるものの、ヴィックの優しさにいつしか惹かれるように。
　しかし、ナンシーが殺し屋とトレンドの妻の追っかけっこに巻き込まれ攫われてしまう。ヴィックは、殺し屋たちに立ち向かう！果たして彼女を救い出すことができるのか！？そして、何故、彼は大量殺人犯とされてしまったのか！？処刑されてしまうのか！！？？

サム・ライミ＆コーエン兄弟！！

皆さん、サム・ライミ監督、というとまずどんな作品を思い浮かべますか？

『スパイダーマン』シリーズ？
『シンプル・プラン』？

『クイック＆デッド』？

あるいは制作で関わってる

『呪怨』ハリウッドシリーズ？
『ドント・ブリーズ』？

まぁ、とにかく、今やハリウッドの巨匠となった監督ですが、僕らオッサンが、80年代、彼の作品に出合ってものすごい衝撃を受けたのが

『死霊のはらわた』

でした。その怒涛の映像に誰もが驚き、目を伏せ、のめりこみました。数々の実験的な映像の数々、決して緩むことのないテンションに、映画の新しい時代を予感した人は多かったと思います。
その衝撃のデビューから2作目！あの監督は一体どんな凄い映画を撮ったのか！？

そう、その凄い監督の２作目が本作『ＸＹＺマーダーズ』なのです！！
これはまた、どっと怖い映画に違いない！！80年代の映画少年たちはワクワク！！
しかも同時上映が、『ゾンビ』のジョージ・Ａ・ロメロとスティーブン・キングが手を組んだ期待のホラーオムニバス『クリープショー』だったのですから、期待するな！といっても無理なこと・・。

ところが、ふたを開けてみると・・・

んっ？？んんっ？？
なんか、登場人物が、超オマヌケじゃね？
結構当時の雑誌やテレビで、あの『死霊のはらわた』の監督作だけあって、ホラーとして紹介されていたのに、ホラー的な要素が見つからない・・・(;^_^A

あれ？？

なんだぁ、ホラーじゃないのかよ・・・。

そんな思いがリアタイでスクリーンで見ていたホラー少年であった椿のがっかり度は半端ありませんでしたよ・・・。

ところが・・。

なっ、なに！？この怒涛のハチャメチャ展開は！！オマヌケ殺し屋２人がどうしようもないあちゃっ！なキャラクターなんだけど、とにかく漫画みたいに強くてしつこい！それから逃げる女性との追っかけっこがとにかくいろんな仕掛けがあって常に笑えて、しかもその殺し屋が行くとこ行くとこ、死人が出てしまう。ナンシーが攫われてからのヴィックの一念発起も熱く、殺し屋との対決も見もの！とにかくグイグイと観る者をスクリーンに引っ張り込んでくれます！

ライミ節ともいえるような冴えわたるカメラワークも良く、軽妙洒脱な脚本も面白い！
脚本を担当したのは、ライミの盟友で『ファーゴ』『ノーカントリー』の名匠、ジョエル＆イーサンの「コーエン兄弟」！