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2024/12/12 16:29

『はたらく細胞』大人こそ学びに。感情を揺さぶる構成術と緻密さ

シリーズ累計1,000万部突破のメガヒットシリーズを実写映画化した『はたらく細胞』の試写に招待いただき、鑑賞させていただきました。ノリとテンションで痛快に駆け抜ける作品と思う勿れ、予告編以上を遥かに上回る”こだわり”と”感情揺さぶる”作品。フライヤーに記載された「笑って泣けてタメになる」が「大笑いして、号泣して、勉強になる」と言い換えても申し分ない仕上がりになっている。(ネタバレなしで綴ります)


【目次】
11個の細胞と4人の人間が舞台に登場
映画館の空気を変えるほどの、前半後半のギャップ
いくつ気がつく?監督が仕掛ける体内ワールド


■作品概要
永野芽郁=赤血球・佐藤健=白血球(好中球)のW主演に加え、人間の親子役で芦田愛菜・阿部サダヲ、そして山本耕史、仲里依紗、松本若菜、染谷将太、板垣李光人、加藤諒、加藤清史郎、マイカピュ、深田恭子、片岡愛之助、新納慎也、小沢真珠、Fukase(SEKAI NO OWARI)らの出演が続々決定!監督は屈指のヒットメーカー武内英樹(『翔んで埼玉』『テルマエ・ロマエ』)。アクション演出は大内貴仁(『るろうに剣心』『幽☆遊☆白書』)、主題歌はOfficial髭男dismの「50%」に決定!日本エンタメ界を代表するドリームチームが、誰も見たことのない独創的でユニークな世界を作り上げる。映画館だからこそ楽しめる唯一無二の映像体験。この冬、細胞たちが、はたらきます!

■あらすじ
人間の体内の細胞、その数なんと37兆個。酸素を運ぶ赤血球、細菌と戦う白血球、そのほか無数の細胞たちが、あなたの健康と命を守るために日夜全力ではたらいているのだ。高校生・漆崎日胡うるしざきにこ(芦田愛菜)は、父親の茂しげる(阿部サダヲ)と二人暮らし。まじめな性格で健康的な生活習慣の日胡の体内の細胞たちは、いつも楽しくはたらいている。一方、不規則不摂生に日々を過ごす茂の体内では、ブラックな労働環境に疲れ果てた細胞たちがいつも文句を言っている。親子でも体の中はえらい違いだった。仲良し親子のにぎやかな日常。しかし、その体内への侵入を狙う病原体たちが動き始める…。漆崎親子の未来をかけた、細胞たちの「体内史上最大の戦い」が幕を開ける!?


11個の細胞と4人の人間が舞台に登場


映画館の演出が大規模かつ豪華!!

都内某所で行われた『はたらく細胞』大集合プレミア舞台挨拶の会場は、入り口から圧倒的な演出でお出迎え。まさに人間の体内に入り込んで細胞になったかのような床・壁・階段に至るまで演出されている。映画を観る前からアトラクションのような”体験”ができる豪華演出は、招待された大勢の"細胞(観客)達"はアドレナリンとドーパミンを大放出。

CO2(二酸化炭素)を段ボールで表現した演出
これは・・・映画を観てからのお楽しみ!
招待された"細胞(観客)"は十二指腸(映画館)へ

舞台挨拶が始まるや否や、観客の間を抜けて、11個の細胞(俳優)と4人の人間が舞台に登壇。舞台挨拶の中でもここまでの人数が集まる豪華登壇は近年稀に見る光景だ。それぞれが本作の印象を語る中、共通しているのは"学び"と"感動"だった。予告編ではコメディ要素満載で、かつ激しいアクションシーンが公開されているため、「アクション✖コメディ」が軸にある作品だと思いがち。口にする俳優からの言葉を半信半疑に作品を鑑賞し終わると、言葉の意味が十二分に理解できる仕上がりとなっていた。

11個の細胞と4人の人間が舞台に登場

映画館の空気を変えるほどの、前半後半のギャップ


前述で記載したように予告編を見る限りでは「アクション✖コメディ」の映画のイメージで、大人向けよりも子どもに向けた映画の要素を強く感じるだろう。百聞は一見に如かずとはこのこと、作品が始まるや否や、良い意味で丁寧過ぎるほど各細胞の名称と役割をしっかり解説してくれる。細胞を擬人化し、建物や物を体内に取り込まれた様々な物質に”擬物化”することで、より分かりやすく表現されている。前半では各俳優陣が舞台挨拶で語った”学び”の部分が凝縮されており、そのレベルが一般常識の2段階上をいく難易度であることに驚く。中学、いや高校レベルの名称や働きを解説されているため、大人でも「知らなかった...」と理科の授業を受けているような感覚さえ覚える。

(c)清水茜/講談社 (c)2024映画「はたらく細胞」製作委員会
(c)清水茜/講談社 (c)2024映画「はたらく細胞」製作委員会
(c)清水茜/講談社 (c)2024映画「はたらく細胞」製作委員会

子どもはコメディ✖アクションを楽しみつつ、本作を観終わったあとには自分の子どもに解説できるようになっておかないといけない使命感さえ覚えるため、まさに”タメになる”作品だ。後半は細胞主体ではなく、人間が主体となった物語になっているため「内と外」でデュアルストーリーを理解しつつ、”感動”へと導かれる。前半のコメディ✖アクションとは大きく方向性が変わるほど、見入ってしまう作品になることは間違いない。

(c)清水茜/講談社 (c)2024映画「はたらく細胞」製作委員会

いくつ気がつく?監督が仕掛ける体内ワールド


本作の監督は武内英樹監督で、『翔んで埼玉』『テルマエ・ロマエ』を手掛けた名監督。そんな『翔んで埼玉2~琵琶湖より愛をこめて~』では劇中に様々な仕掛けがあったことはご存じだろうか。その土地に住んでいないと分かり得ない店名や地名、芸人やシンボルなどを巧みにチラつかせているが、本作もその流派が受け継がれている。体内に出てくる案内版や道、壁などあらゆるところに「さすが」と言わんばかりに仕掛けられているので、1秒足りとも油断禁物。

(c)清水茜/講談社 (c)2024映画「はたらく細胞」製作委員会

1つの星であり、1つの街であるかのような体内の表現は、至る所に体内の部位名称が記載されている。細胞が動いている場所で”今、体内のどこにいるのか”が分かるため、体内の部位を把握しながら人間に起こる生理現象を把握できる面白味がある。
また、それぞれの細胞に番号やアルファベットが割り振られているのに気が付く。これはあくまで予想ではあるが、特に主要人物の番号やアルファベットに意味があることは明確だ。(私が理解できたので5個ほど理解できたので、公開後推測ネタバレとして書き綴りたい)作りこまれた体内ワールドに関心させられながらも、そういう仕掛けにも気が付けると何倍も楽しめるはずだ。

(c)清水茜/講談社 (c)2024映画「はたらく細胞」製作委員会
(c)清水茜/講談社 (c)2024映画「はたらく細胞」製作委員会

■出演
監督:武内秀樹
原作:清水茜『はたらく細胞』(講談社『月刊少年シリウス』所載)

原田重光『はたらく細胞BLACK』初嘉屋一生『はたらく細胞BLACK』
脚本:徳永友一
音楽:Face 2 fAKE
主題歌:Official髭男dism『50%』
出演: 永野芽郁 佐藤健
芦田愛菜 山本耕史 仲里依紗 松本若菜 染谷将太
板垣李光人 加藤諒 加藤清史郎 マイカピュ
深田恭子 / 片岡愛之助
新納慎也 小沢真珠 鶴見辰吾 光石研
Fukase(SEKAI NO OWARI) / 阿部サダヲ
配給:ワーナー・ブラザース映画

公式ホームページ:https://wwws.warnerbros.co.jp/saibou-movie/main.html
予告編:

12月13日(金) 公開!

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