可愛い顔した難解映画⁈『アステロイド・シティ』を観た!
👽一部ネタバレを含みます🌵🏜️
最近は「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」が開催されるなど、既にウェス・アンダーソンというジャンルが確立されています。映画好きでなくても、ポップな色彩とシンメトリーの特徴的な風景を一度は見たことがあるのではないでしょうか?
ポップで可愛い外見に一瞬にして心が奪われる😍でもいざ近寄ってみると(鑑賞してみると)なんだ?ちょっと難解じゃないか⁈
その小悪魔的なギャップと独特な世界観にトリコになってしまったうちの一人です。
因みに私が初めて鑑賞した作品は、
こちらはファッションセンスも素晴らしく、赤いジャージをあんなにオシャレに魅せるなんて‼︎と感激したものです🤩
わたしの個人的感想はさておき、本題に行ってみましょう🎵
🌵いざ『アステロイド・シティ』へ
前述のとおり、ポップで難解、というフィルターがあることを承知で鑑賞、それでもやっぱり好き‼︎ と言うのが率直な感想です。
➖簡単なあらすじ✍️➖
時は1955年、アメリカ南西部に位置する砂漠の街、アステロイド・シティ。隕石が落下してできた巨大なクレーターが最大の観光名所であるこの街に、科学賞の栄誉に輝いた5人の天才的な子供たちとその家族が招待される。授賞式は幕を開けるが、祭典の真最中にまさかの宇宙人到来!?この予想もしなかった大事件により人々は大混乱!街は封鎖され、軍は宇宙人出現の事実を隠蔽しようとし、子供たちは外部へ情報を伝えようと企てる。果たしてアステロイド・シティと、閉じ込められた人々の運命の行方は?『アステロイド・シティ』公式より一部抜粋
\\ 私が注目したポイントはこちら💡//
☑︎ポップな色彩と壮大な景色の共存
☑︎複雑なストーリー展開
☑︎シンメトリーと喪失感
☑︎いったい誰⁈強烈キャラの宇宙人
☑︎まとめ
🎬ポップな色彩と壮大な景色の共存
スペイン、チンチョン郊外に全てセットで作り上げたという今作。何も無かった場所はウェス感たっぷりのポップな色で彩られました。アメリカンダイナー、観覧車、モーテルなど、その他どれも可愛くて夢の世界✨本来ならCGを使えば馴染むはずの山や岩もセット。最新技術が当たり前の今、セットに拘るところは世の中と逆行しているように思えますが、監督作品には欠かせない要素、私も大好きなところです!
そのハリボテとポップな街を壮大な景色と上手く共存させるのは、まさにウェスマジック!
それにキャスト達がオモチャみたいに見えてくるから本当に不思議🌀
それが監督の狙いなら監督の思うツボにハマった、とも言えます☺️
🎬 複雑なストーリー展開
私は監督の作品を説明するときに、絵画に例えるならピカソみたい、とも付け加えてしまうのですが。アイデアを色々な角度から見て全て詰め込んだ映画のように感じるからです。もしそうなら、複雑なストーリーも納得!
特に今作のストーリーの複雑さは今までにないタイプ。多くの方が言われている通り、入れ子式です、しかも全編通しての。
ザックリ骨組みだけ説明すると…
映画『アステロイド・シティ』は、舞台劇「アステロイド・シティ」(ポップ・ワイドスクリーン・演技)と、その創作過程を放送するテレビ番組(モノクロ・正方形・現実)の様子を描いた作品。
なので私たちはモノクロ以外は全て舞台劇「アステロイド・シティ」をスクリーン越しに観ている事になります。時々インサートされるモノクロ映像が頭を混乱させるのです😵💫
とにかくややこしい〜!音声ガイダンス付き上映会ってないの?と思います🥹
私も書いててわからなくなってきた😀
🎬 シンメトリーと喪失感
ポップな印象が強いウェス作品ですが、キャストの喪失感も描かれています。
複雑な親子関係、愛する人の死、それらに対する喪失感はポップなイメージとは正反対。それをシンメトリーという構図で中和しているのではないか?と私は考えます。実際にシンメトリーという物はシンボルとして認識しやすく、見る側に安心感を与えるそうです。
そうそう!映画の主人公はジェイソン・シュワルツマン。劇中劇では戦場カメラマン、オーギー役です。
今作でも、劇中劇の主人公オーギーは妻を亡くし、義父や子供たちと向き合う。テレビの中だとオーギーを演じる俳優ホールは、LGBTを思わせる恋人の男性劇作家との死別、などが描かれています。それに加え、遂には演じる事にも喪失感が⁈⁈
印象的だったのはオーギーの死亡した妻を演じる予定だった女優(マーゴット・ロビー)とホールが外のベランダで会話をするシーン。マーゴットが登場場面を語る姿は美しい!それと同時に、劇中劇では亡くなっている人物が実際には生きているのです。俳優という職業のリアルを感じて、ハッとする瞬間!演技から現実へ切り替わる入れ子式の、タネあかしシーンでもあります🪆🪆
このように監督は"死"を身近に感じた過去や喪失感を経験した事があるのかもしれません。
そしてマーゴットのシーンは俳優や演技に対する愛情も感じられる。
そう考えると意外にも深い作品なのです。
🎬 いったい誰⁈強烈キャラの宇宙人👽
今作も個性豊かなキャラクターが登場する。
ウェス作品常連組や初出演となるトム・ハンクスやスカーレット・ヨハンソンなど豪華俳優陣が演じているのだが、中でも強烈なインパクトを残すのが突如到来した宇宙人👽
演じるのはジェフ・ゴールドブラム。
実際にジェフが宇宙人のフォルムを纏っている様子が一瞬だけ映ります👀💡
(宇宙人の写真を使えないのが残念!)
それに今作には核実験、UFO、宇宙への夢だったり力強いアメリカのために、と印刷された横断幕などが度々映し出される。
私はリアルタイムではないのでwikiで調べたら、設定の1955年近辺はアメリカが豊かで最も輝いていた時代、宇宙開発競争も加速したそうです。それを映画内にウェスらしい表現方法で入れたのでしょう。
映画界ではマリリン・モンローが活躍、メルセデス・フォード(スカーレット・ヨハンソン)演じるミッジは劇中劇のシーンからもマリリン・モンローを彷彿とさせ、いつも台本を持っているところは、マリリン・モンローが持つ向上心を例えたように思われます。
……ん?でもナゼ宇宙人の到来⁈
それは時代背景と、話は前後しますが俳優たちに何かを気づかせるためなのか?
「目覚めたければ眠れ」
目覚めるキッカケは突然、思わぬ形で私たちの前に現れるのかもしれません😊
🎬 まとめ
他の方々と被る内容もあると思いますが、わたし的考察いかがでしたでしょうか?
いやいや、かなり難解映画でした🤯
これだけ書いておいて何ですが、監督は私たちに共感を求めてない気がするのです笑。
私たちが勝手に作品を深読みして、監督の感性に乗っかっている、それが正解だと思います☺️それでもいいんです。それで充分満足です‼︎
だから監督にはこれからもポップで可愛い、でもクセ超強めの作品を作って欲しいです❤️
では……
LOVE U ウェス・アンダーソン!
という事で、読んで頂きありがとうございました😊
Instagramでも映画レビューしてます、ぜひ遊びに来て下さいね✨