今やフランスの中堅女優となった、シャルロット･ゲンズブール。セルジュ・ゲンズブールとジェーン・バーキン、これ以上ないほどのおしゃれカップルから誕生した彼女は、80年代後半～90年代、日本のティーンにも大人気でした✨ BlackCherryにとっても憧れのお姉さまだったことが懐かしく思い出されます。
今回は配信にはないものとして、ティーンネイジャーの彼女が主演した2作品をご紹介します。どちらも、ヌーベル・ヴァーグバーグの時代にさまざまな作品に携わってきたクロード・ミレール監督による作品です。

崖っぷち少女の物語
「小さな泥棒（1988年）」

本作のキャッチコピーは
『故フランソワ・トリュフォーの意志を継いで「なまいきシャルロット」のクロード・ミレールが映画化させた少女版「大人は判ってくれない」』
というもの（長い！）で、1984年に死去したトリュフォーによる遺稿シナリオ（クロード・ド・ジヴレーと執筆）をベースとしたストーリーです。その実体は「大人は･･」どころの騒ぎではないかなりのクライムサスペンスとなっています。

1950年代、フランス中部の小さな町。母に見捨てられ、叔父叔母のもとに身を寄せている少女ジャニーヌ（シャルロット・ゲンズブール）は、万引きの常習犯です。盗みはどんどん大胆なものになり、関係する男性も巻き込んでいくさまは「小さな」泥棒ではありません。ちょっとネタバレしてしまいますが、ジャニーヌは悪事に悪事を重ねて収監され、あろうことか脱獄。彼女からばっくれてしまった恋人との子を身籠もったまま、さらなる逃走･･とかなりの崖っぷち人生を生き急ぎます。
彼女はどこに向かっていくのでしょうか･･?!

少女ジャニーヌがかなり切羽詰まった状況に追い込まれるストーリーであるにもかかわらず、演じるシャルロットがとにかく可憐で✨ どことなくのどかな雰囲気すら漂っています。

実に美しい脚✨ということで、だいぶ前に描いたイラストです☺↑

DVDジャケットにも使われているこのシーンは、放課後、ジャニーヌが学生ファッション（チェックの膝丈ワンピ➕ペタンコゴム底靴）から、ちょっと背伸びした衣装（ミニワンピ➕ハイヒール）に変身するところ。

日常にうんざり！な少女の物語
「なまいきシャルロット（1985年）」

本名シャルロットを役名・タイトルにも冠した本作は、「小さな泥棒」から3年ほど前の作品。撮影時13歳くらいかと思われるシャルロットは、さらにあどけなく可愛らしい。けれども毎日がつまらない彼女は終始ブスくれています笑 

学校、家、自分をとりまく家族などの人々‥すべてのことが嫌で心底ウンザリしているのです。

ある日、街へ公演にやってきたピアニストの少女と出会い、自分にはない才能やキラキラした笑顔、裕福な暮らしなどを目の当たりにします。同世代ということもあってか、少女と意気投合したシャルロットの人生は一変するかのように思われましたが‥!

ボーダーシャツとデニム、白シャツにデニムのミニスカートなど、シンプルな着こなし×可愛いシャルロット、という鮮烈なイメージを印象付けた作品。ストーリー自体は特筆すべきものがあまりないのですが（ゴメンナサイ💦）この時期の彼女の姿をみる、という意味で貴重な映像だと感じます。