きぬ
2025/04/01 12:22
【ラスト1秒まで魅了される】『FEMME フェム』| オンライン試写
『FEMME フェム』
- あらすじ - |
ドラァグパフォーマーを主人公に描く英国製リベンジ・スリラー。 差別的な動機から若い男に暴力を振るわれ心身に深い傷を負ったドラァグパフォーマーが、ゲイサウナで偶然再会した男に復讐すべく、自分の正体に気づかない相手を誘惑し、深い関係になっていく中で、思いがけず愛と憎しみの狭間で複雑な感情に揺れ動いていくさまを、過激な性愛描写とともにスリリングに描き出す。(引用:all cinema) |
イギリス | Color | 98分
監督:サム・H・フリーマン 他
出演:ネイサン・スチュワート=ジャレット | ジョージ・マッケイ | アーロン・ヘファーナン 他
【目次】
- 復讐、だけじゃない
- キーアイテム
- こんな方にオススメ
1. 復讐、だけじゃない
ある意味、どんな復讐劇よりも底知れぬ残酷さがある作品。
個人的注目ポイントは、ゲイバッシャーのプレストン。

彼のことを、圧倒的悪だと思ったのも束の間。暴力的な側面に隠された弱さを知る。
そのパーソナルな部分を見せることができた唯一の相手が、自身が暴行した相手・ジュールズだった。しかしプレストンはその事実に気づかぬまま、関係性を深めていく。
揺れ動く感情、知ってしまった愛。プレストンの移り変わる表情に目が離せない。

一方のジュールズも、彼の内面を知り、復讐心だけではない感情が湧き上がる。
ふたりの着地点はいかに..!
複雑な表情・感情の機微に、ラスト1秒まで、魅了される。
2. キーアイテム
物語のはじまりとおわりには、とあるアイテムがフックとなる。
伏線回収という点においても、
それひとつで、ここまで感情が揺さぶられるのかと思う程だった。
ストーリー自体テンポがよく、脚本と演出が本当にすばらしい。

3. こんな方にオススメ
LGBTQ+に関心のある方だけでなく、
・自分のことを話すのが苦手
・まわり(環境や人)に合わせて生きている
・他人の目を気にする
・社交的にみえて実は内向的
・"自分らしさ"に悩む
という方にもぜひオススメしたい作品。
パーソナルな部分を、オープンにできる人もいれば、そうでない人もいる。
それは性的マイノリティだけに限らず言えること。
人の内側というのは、想像以上に複雑で、多種多様なのである。
どんな時も、たったひとつの側面だけで人や物事を判断することは決してできない。

\ 3/28より公開中・劇場でぜひ /
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