Hello,stranger .「クローサー」
物語はハッピーエンドのほうが良いなぁ☺ と思いつつ・・
ハッピーエンドではないにしろ、「クローサー」は何度もみてしまう1本です。
マイク・ニコルズ監督、2004年の作品。
ダスティン・ホフマンの「卒業」で有名なマイク・ニコルズ監督の、なにげに最高傑作なのでは・・!と感じます。
パトリック・マーバーによる戯曲が原作で、マーバーが脚本も担当しています。
《登場人物》
●物書きのダン/イギリス人(ジュード・ロウ)
●ストリッパーのアリス/アメリカ人、イギリスに来訪中(ナタリー・ポートマン)
●医師のラリー/イギリス人(クライブ・オーウェン)
●フォトグラファーのアンナ/たぶんアメリカ人、イギリス在住(ジュリア・ロバーツ)
この4人、もとはダン&アリス、ラリー&アンナという2組のカップルでしたが・・
ダンとアンナが惹かれあってしまったことから、残されたアリスとラリーが思いがけず関係してしまうもよう(明確には描かれないのですが)。
そんな複雑な四角関係が展開されます。
《超キュートなナタリー・ポートマン》
登場人物のなかでひときわ輝いているのが、アリスを演じるナタリー・ポートマン。
冒頭、ダンとの出会いのシーンでは髪を赤く染めていてとてもとてもキュート✨
「Hello,stranger(こんちは、誰かさん)」とはすっぱに言うシーンが印象的です。
ストリップのシーンはとても妖艶✨キレイ✨
当時20代前半で、まだ「レオン」のマチルダの面影を残しつつ、オトナの女性への成長ぶりがうかがえます。
ダンは「彼女はまだ子どもだ」といってアリスを裏切りながらも、最終的には彼女を忘れることができなくなります。
イメチェンして登場するラストシーンの彼女もまた、めっちゃ美しいです。
《想像をかきたてる脚本・演技がスゴい》
なかなかにオトナ男女4人の愛憎劇。
ですが・・この作品、いわゆるベッドシーンというものがありません。
(ベッドに寝転んで会話、というのはありますが笑)
ストリップのシーン以外、ヌード姿もありません。
だというのに、とてもリアルな絡みを感じさせる空気がなぜだか充満しています。
つまり脚本と演技の妙で、みる側の想像をかきたてるつくりとなっているのです。
脚本は多くを語りすぎず、説明的でもなく・・言葉の端々から状況を感じ取れるものとなっています。
《本当のstrangerは誰・・?》
自分がウソつきでいると、しまいには相手を信じられなくなってしまう・・
とは世の理ですね。
イケナイことをしてきた人あるあるで、妄想が膨らみやすく苦しむ→相手の浮気も疑うようになるのでしょう。
ダンもその例にもれず「真実を知りたい病」にかかってしまいます。
ウソだらけの自分を棚に上げ、アンナや彼を許し戻ってきたアリスまでも疑い詰問する始末。
そして終盤、出会った日に訪れた公園に立ち寄ったダンは、あるモノを発見するのです。
アリスがどんな思いでアメリカからイギリスに来ていたのかが、そこはかとなく伝わってくる、そんなラストはとっても切ない・・
脚本の面白さに触れる、という意味でもぜひオススメの映画です。