ゴジラの音を生んだ男のコンサート情報!! 『ゴジラ』と伊福部昭のコンサート
皆さんこんにちは!
椿です
さて、先日皆様にお世話になりましたイベントにて、私がプレゼンさせていただいた
『ゴジラの音を生んだ男 伊福部 昭
の中で、最後にご紹介した伊福部昭のコンサートについて、プレゼンをご覧いただいた何人かの方から、「コンサートに興味がある」というお話を頂戴しました。
そこで、改めてコンサートのご紹介をさせていただきます。
『ゴジラ シネマコンサート』
1954年(昭和29)年に作られた、『ゴジラ』元祖中の元祖!この作品が無ければ、ゴジラの伝説は存在しなかった!(当たり前か(;^_^A)そのゴジラを大スクリーンに見ながら、目の前には本物のオーケストラにより作品の音楽をすべて演奏するというコンサートです。
これまでにも何度か催されてきたコンサートではありますが、今年はゴジラ生誕70周年という記念の年でもあり、ゴジラ界隈、盛り上がっております!劇場で本作をご覧になっていない方、『ゴジラ-1.0」からゴジラに入った方は特に体験していただきたいです。
本作の見どころ、聞きどころというのは、伊福部昭が、このゴジラというものをどのように考え、どのように音楽で語ろうとしていたのか、それが如実に分かるということです。当時の録音技術では表出しえなかった、伊福部の仕掛けが、生のオーケストラの音で目の前で徹底再現され、音楽による「新たなゴジラ像」や「ゴジラに込められた平和への想い」が心に刻み込まれます。
以前、同コンサートに行ったことがありますが、もう何十回も観ているはずの『ゴジラ』だったのに、音楽による新たな発見が何度もありました。ですので「もう、『ゴジラ』は何度も見ているから、別にいいや」という方にも是非是非経験していただきたいコンサートです。
指揮は『犬夜叉』『金田一少年の事件簿』の作曲家でもある、伊福部昭の愛弟子 和田薫。これまで、数多くの伊福部作品の指揮も担当し評価が高いです。
本コンサートでは『ゴジラ』の映画上映だけではなく、先日のプレゼンでもご紹介した、日本人初の国際音楽コンクール優勝曲である『日本狂詩曲』とゴジラのメロディの入った「SF交響ファンタジー第一番」も演奏されます。『日本狂詩曲』は『ゴジラ』の映画の中で大戸島の舞楽が演奏されますが、そのメロディを中心に展開される、打楽器9種類も使用した非常にスケールの大きな曲です。
【演奏会データ】
演奏日時:2024年8月11日(日)15時開演
会 場:東京芸術劇場大ホール(池袋)
料 金:S席:大人9800円 こども:6800円
:A席:大人7800円 こども:4800円
(こどもは5歳以上18歳まで)
指 揮:和田 薫
演 奏:パシフィックフィルハーモニア東京
『伊福部昭 FANTASY WORLD
-伊福部昭 生誕110周年記念コンサート-』
1975年、昭和ゴジラが低迷のまま終了。しかし、ゴジラファンたちは「僕らのゴジラ」復活を望み、絶え間ない運動を起こす。それにより1984年『ゴジラ』が復活を遂げ、今に続くゴジラの伝説が続くわけですが、「僕らのゴジラ」復活と共に熱を帯びたのが「僕らの伊福部」復活。
もちろん伊福部昭さんは作曲家として素晴らしい純音楽や音楽大学で後進の指導に余念がなく、特撮オタクの「僕ら」の要望を聞いている暇などありませんでした。しかし、テクノポップバンド ヒカシューの『ゴジラ伝説』はじめ、その時代発売された、伊福部昭の特撮映画サントラが爆発的に売れたことも手伝い、「僕ら」なファンたちは伊福部宅へ押しかけ「先生が作曲された特撮映画の音楽をまとめた曲を作曲してくださいっ!!」と強くお願いするも断られてしまいます。そこで、ファンは伊福部を脅迫(!?)。
「先生が作ってくれないなら、僕らでつくっちゃうもん!!」
「いやっ、ちょっとそれはダメよ~ダメダメっ」
という訳で、作曲にかかった伊福部さん。
そして1983年、日比谷公会堂にて初演が行われたのが
『SF交響ファンタジー 第1番~第三番』
この時のコンサートは、ファンを驚嘆させたのであります!伊福部が担当した東宝特撮映画の音楽の中から珠玉のメロディを集めた3作の組曲。
第一番は『ゴジラ』のテーマが冒頭にあることもあり大人気で、今でも数多くのコンサートで演奏されています。『ゴジラ』『キングコング対ゴジラ』『フランケンシュタイン対バラゴン』『宇宙大戦争』といった人気曲がこれでもか!と現れます。『ゴジラ-1.0』ではこの曲の冒頭部分が「ワダツミ作戦」のシーンで使用され、大変印象深くなりました。
第二番は、おそらく演奏されることがなかなかない作品なので、実演に当たるのは貴重です。『モスラ対ゴジラ』『大怪獣バラン』『キングコングの逆襲』など。キングギドラのテーマや、メーサーマーチと言った人気曲が入って素晴らしいです
第三番は、フィナーレにふさわしい、怒涛のラストが特徴の名曲ですが、やはり、実演に触れる機会はなかなかありません。『キングコング対ゴジラ』『怪獣総進撃』ラスト『海底軍艦』からの『地球防衛軍』に突入は、アドレナリン全開すること間違いなし!
日比谷での初演はまさに伝説として語り継がれており、そのアグレッシブな演奏はCDに残され、今でもファンの間で愛されています。
今回、そう滅多にない3曲まとめての演奏に加え、伊福部昭の純音楽ながら「伊福部のボレロ」とも言われる『オーケストラと和太鼓のためのロンド・イン・ブーレスク』が一緒に上演されます。伊福部特撮マーチとしても大人気の3種のメロディが、表情を変え、交互に、だんだんとテンションが盛り上がって来る熱い曲です。一応タイトルには和太鼓が入るのですが、演奏会によってその辺は微妙です。今回は和太鼓が入るか入らないか?とても気になるところ。
そして『キングコング対ゴジラ』のテーマではクラウドファンディングで募った合唱団が参加しての演奏もあります。もしかすると、観客と一緒に歌おう!みたいな感じになるかとちょっと期待!(随分前の『伊福部百年紀』での観客と一緒に歌ったコンサートの様子をあげておきます)
演奏は指揮に齋藤一郎。伊福部昭のコンサート『伊福部百年紀』の指揮を担当。そのバーバリズムあふれる伊福部音楽を荒々しく、そして抒情的なところは極めて美しく表出する、まさに伊福部音楽にはうってつけの指揮者です。上記動画の指揮も齋藤さんです。
オーケストラは先ほど紹介した『ゴジラシネマコンサート』も受け持つパシフィックフィルハーモニア東京。そして、コンサートの司会を『ゴジラ-1.0』でワダツミ作戦の指揮を執る堀田館長こと田中美央さんが務めます!
【演奏会データ】
日 時:2024年8月31日(土)14時開演
会 場:北とぴあ さくらホール(東京都北区王子)
料 金:5000円(学生3500円)
指 揮;齋藤一郎
演 奏:パシフィックフィルハーモニア東京
司 会:田中美央